梅雨入りも近い6月初旬、きょうは薄く雲も垂れ込めているのに強めの日差しもある、蒸し暑い真昼だった。
芳文社KRコミックス『落花流水(3)』の発売を記念したこのサイン会。参加券を兼ねたアンケート用紙

を一週間前にもらったはよかったものの、この一週間いろいろと手書きをする余裕もなく、結局書き始めたのは八王子へ向かう電車の中だった。
ちょっと寄り道をしてから八王子へむかったため、東急田園都市線で長津田へ。ちょうどよく、長津田駅の東急線とJR線の連絡通路に床屋さんがあったのでそこで髪を切り、準備万端いざ八王子へ。
と、参加券に整理番号がふられていたので、13時半にお店につけばいいだろうと八王子駅の駅そば(都心と比べてそばが黒い!)で昼食を取ってからお店の前に行くと、13時半より前というのに、すでに列ができている。店員さんに尋ねてみると、どうやら参加券の番号順ではなく、「並んだ順」で列を決めているらしい。
一瞬、そんなバカなと思って参加券を見てみると、たしかに参加券には「番号順に並ぶ」とはひとことも書かれてはいない。ただし並んだ順で列決めするとも書かれてはいないのだが。
「ああ、あかんわ…」。心の中で、なぜか関西弁でひとりごちた私は、そのまま列に並びはじめた。すでに20人ほどが私の前に並んでいるようだ。
それはいいのだが冒頭にも書いたとおり、店舗の外には薄い雲から強い日差しが差し込んでくる。6月の日差し、しかも曇り空の日差しはもっとも紫外線量が多いのだ。どうするんだこれは。
と思っていたら店員さんが、手動で幕式の屋根を前に張り出し始めた。ありがたい。
外の列は、地下一階の店舗の裏口に設けられたサイン会の会場へと続いている。その列で待っていると、地下への入口に置かれているらしいサイン告知の看板(私はちょうど「看板」の裏側になる位置にいたので見えなかったが)を見て、通りすがりの人が物珍しそうに列を眺めたり、看板を見て「サイン会だってよ」と連れの人間に話したりしていた。
いつもなら当日でもサイン会の参加券が残ることも多いので「呼び込み効果」もあるのかもしれないが、今回は前日までに参加券は完売となったようなのであまり意味はなかったのではないかな、と思う(苦笑)。
やがてサイン会の開始時刻である14時を迎えようとしたころ、また急に店員さんからもう一枚アンケート用紙が配られはじめた。
そのもう一枚がこれ。

おいおい、前もってアンケート用紙を配っているにもかかわらずまだ書かせるのか、とふと思ったが、とりあえずこういうものはぜんぶ書くのが私なのでぜんぶ書く。
そうこうしているうちに列が進み始めて、開始から25分ほどで地下一階に到達する。と、その途中の階段と地下1階の入口には、一面に『落花流水(3)』の表紙イラスト(タイトルロゴ抜きバージョン)の刷り出しが貼られている。サイン会ではいつも見かける芳文社の上役風の方は、嬉々とした様子でそこの写真を撮っておられる。
まず当日配られたアンケートのほうを芳文社の方(さきの「上役風」の方とは別の方)に手渡す。もしかしたら、同じようなアンケートでも、芳文社の中で参加券兼用のものと行き先が違うのだろうか? それとも、より多くの意見が聞きたいという理由で、2枚も書かせることになったのか?
見たところ、真田一輝先生がサインをされている机のところにいる編集者の方は昨年の千葉でのサイン会と同じ方だったようだ。
やがて私の順番がくる。今回もイラストを入れてくださるとのことなので、霜月真冬先生をお願いする。どうやら今回は真冬先生が人気らしい。
私の場合、昨年が主人公の秋穂ちゃんだったので、2番目に好きな真冬先生(今回もコメディ・リリーフ絶好調!)をお願いしたのだが、同じような考え方の方が多かったのだろうか?(笑)

順番はきたのだが、サインとイラストを描かれている真田先生に話しかけるきっかけがどうも出てこない。
話すネタは決めていた。「真田先生が描かれる作品には、なにか『オヤジ』へのこだわりがあるように思うのですが?」というものだった。
今回の3巻には登場しなかったが、帆風家のお父さんのキャラクターとか、あるいは今回姿は見せていないものの、夕ねえさんのお父さんとか、なにかこういう作品にはめずらしいくらい、父親キャラ、オヤジキャラを作りこんでおられるようだったので。
が、そんな考えも出てこない。おそらくきょうは朝から忙しかったせいもあるのだろうし、アンケートを2枚も書くことになって言うべき事はそこに入ってしまったせいもあるのだろう(私の場合、「言うこと」と「書くこと」が一致してしまうことも多いので)。
結局、あまり言葉を交わさずにサイン会を終わるところだったのだが、編集者氏のおひとりが急に足を攣られて、「寄る年波には…」と発言をされたところでちょっと風向きが変わる。真田先生がそこに絡まれた発言(要するにツッコミ)をされたあと、さらに真田先生が、この作品を描き始められたときにはご自身の年齢が秋穂ちゃんたちと近いものだったのに、いまでは真冬先生のほうが近いですね。と発言されたのだった。
それに対して編集者の方が、「時の流れとは不思議なものですねえ…」と締めのような発言をされるものだから、思わず私は、「いや別に流れることじたいはごく自然なことでしょうに」とツッコミを入れてしまったのだった。
描かれた作品は時が止まったものだけれど、作品を描くほうはそんなわけにはいかない。やはり時は流れていかなければいけないものだ、と妙なことを考えつつ、真田先生の今後のご活躍に期待して、そして芳文社とくまざわ書店の方々に感謝をしつつその場を後にした。

ということで。今回はいつもとは表現を変えてエッセイ風(あくまで自己流ですが)に書いてみました。こちらから主導権をとって話すことがほとんどできなかったという点でちょっと残念でしたが(ネタも考えてたのに)、まあボロが出なくていいかということで(笑)。
芳文社KRコミックス『落花流水(3)』の発売を記念したこのサイン会。参加券を兼ねたアンケート用紙

を一週間前にもらったはよかったものの、この一週間いろいろと手書きをする余裕もなく、結局書き始めたのは八王子へ向かう電車の中だった。
ちょっと寄り道をしてから八王子へむかったため、東急田園都市線で長津田へ。ちょうどよく、長津田駅の東急線とJR線の連絡通路に床屋さんがあったのでそこで髪を切り、準備万端いざ八王子へ。
と、参加券に整理番号がふられていたので、13時半にお店につけばいいだろうと八王子駅の駅そば(都心と比べてそばが黒い!)で昼食を取ってからお店の前に行くと、13時半より前というのに、すでに列ができている。店員さんに尋ねてみると、どうやら参加券の番号順ではなく、「並んだ順」で列を決めているらしい。
一瞬、そんなバカなと思って参加券を見てみると、たしかに参加券には「番号順に並ぶ」とはひとことも書かれてはいない。ただし並んだ順で列決めするとも書かれてはいないのだが。
「ああ、あかんわ…」。心の中で、なぜか関西弁でひとりごちた私は、そのまま列に並びはじめた。すでに20人ほどが私の前に並んでいるようだ。
それはいいのだが冒頭にも書いたとおり、店舗の外には薄い雲から強い日差しが差し込んでくる。6月の日差し、しかも曇り空の日差しはもっとも紫外線量が多いのだ。どうするんだこれは。
と思っていたら店員さんが、手動で幕式の屋根を前に張り出し始めた。ありがたい。
外の列は、地下一階の店舗の裏口に設けられたサイン会の会場へと続いている。その列で待っていると、地下への入口に置かれているらしいサイン告知の看板(私はちょうど「看板」の裏側になる位置にいたので見えなかったが)を見て、通りすがりの人が物珍しそうに列を眺めたり、看板を見て「サイン会だってよ」と連れの人間に話したりしていた。
いつもなら当日でもサイン会の参加券が残ることも多いので「呼び込み効果」もあるのかもしれないが、今回は前日までに参加券は完売となったようなのであまり意味はなかったのではないかな、と思う(苦笑)。
やがてサイン会の開始時刻である14時を迎えようとしたころ、また急に店員さんからもう一枚アンケート用紙が配られはじめた。
そのもう一枚がこれ。

おいおい、前もってアンケート用紙を配っているにもかかわらずまだ書かせるのか、とふと思ったが、とりあえずこういうものはぜんぶ書くのが私なのでぜんぶ書く。
そうこうしているうちに列が進み始めて、開始から25分ほどで地下一階に到達する。と、その途中の階段と地下1階の入口には、一面に『落花流水(3)』の表紙イラスト(タイトルロゴ抜きバージョン)の刷り出しが貼られている。サイン会ではいつも見かける芳文社の上役風の方は、嬉々とした様子でそこの写真を撮っておられる。
まず当日配られたアンケートのほうを芳文社の方(さきの「上役風」の方とは別の方)に手渡す。もしかしたら、同じようなアンケートでも、芳文社の中で参加券兼用のものと行き先が違うのだろうか? それとも、より多くの意見が聞きたいという理由で、2枚も書かせることになったのか?
見たところ、真田一輝先生がサインをされている机のところにいる編集者の方は昨年の千葉でのサイン会と同じ方だったようだ。
やがて私の順番がくる。今回もイラストを入れてくださるとのことなので、霜月真冬先生をお願いする。どうやら今回は真冬先生が人気らしい。
私の場合、昨年が主人公の秋穂ちゃんだったので、2番目に好きな真冬先生(今回もコメディ・リリーフ絶好調!)をお願いしたのだが、同じような考え方の方が多かったのだろうか?(笑)

順番はきたのだが、サインとイラストを描かれている真田先生に話しかけるきっかけがどうも出てこない。
話すネタは決めていた。「真田先生が描かれる作品には、なにか『オヤジ』へのこだわりがあるように思うのですが?」というものだった。
今回の3巻には登場しなかったが、帆風家のお父さんのキャラクターとか、あるいは今回姿は見せていないものの、夕ねえさんのお父さんとか、なにかこういう作品にはめずらしいくらい、父親キャラ、オヤジキャラを作りこんでおられるようだったので。
が、そんな考えも出てこない。おそらくきょうは朝から忙しかったせいもあるのだろうし、アンケートを2枚も書くことになって言うべき事はそこに入ってしまったせいもあるのだろう(私の場合、「言うこと」と「書くこと」が一致してしまうことも多いので)。
結局、あまり言葉を交わさずにサイン会を終わるところだったのだが、編集者氏のおひとりが急に足を攣られて、「寄る年波には…」と発言をされたところでちょっと風向きが変わる。真田先生がそこに絡まれた発言(要するにツッコミ)をされたあと、さらに真田先生が、この作品を描き始められたときにはご自身の年齢が秋穂ちゃんたちと近いものだったのに、いまでは真冬先生のほうが近いですね。と発言されたのだった。
それに対して編集者の方が、「時の流れとは不思議なものですねえ…」と締めのような発言をされるものだから、思わず私は、「いや別に流れることじたいはごく自然なことでしょうに」とツッコミを入れてしまったのだった。
描かれた作品は時が止まったものだけれど、作品を描くほうはそんなわけにはいかない。やはり時は流れていかなければいけないものだ、と妙なことを考えつつ、真田先生の今後のご活躍に期待して、そして芳文社とくまざわ書店の方々に感謝をしつつその場を後にした。

ということで。今回はいつもとは表現を変えてエッセイ風(あくまで自己流ですが)に書いてみました。こちらから主導権をとって話すことがほとんどできなかったという点でちょっと残念でしたが(ネタも考えてたのに)、まあボロが出なくていいかということで(笑)。
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