時系列を追って書いていきましょう。
まずはこの写真をごらんください。

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先週はじめに富永ゆかり先生から送っていただいた、『クロジとマーブル』1巻アンケートのお返事ペーパー&ボールペンです。
このペーパー、もちろんコピーされたものですが(アンケート葉書先着200名宛てだったかな?)、原稿じたいはすべて手書きなのですね。すごい。
いまの私には、これだけの量を手書きできる自信がありません…。
そして、このペーパーに載ったアンケート結果で私がとくに驚いたのが、『クロマー』1巻で最も人気のある回が「大家さん初登場の回」だったということでした。私が「良かった」と選ぶエピソードってたいてい少数意見なので(笑)。

話が変わりますが、今回のサイン会が近づくにしたがって忙しくなった私の仕事。
不況の影響で人減らし→一人あたりの仕事が増える、というサイクルの結果、23時までに池袋に帰りつけばコミックプラザで『クロマー』2巻が買えるはずだったのに23時に帰れない日が今週続き、結局買えたのが6日だったということで、なんとか当日までに単行本で読み返すことができたという状況でした。

さて当日。風は冷たいですが昼間は晴れて、日差しもあってとてもよい日和になりました。
会場の「芳林堂コミックプラザ」は、池袋駅西口から歩いて2分ほどという近さ。池袋の他の書店にはない、「地の利」がセールスポイントの書店です。
それほど広くはない店内ですが、今回のサイン会では入ってすぐ右にある雑誌売り場とエレベータホールの間に机を置いてのサイン会となりました。
たしか3?4年ほど前にあった松山花子先生(もしかしたら九州男児先生だったかも…)のサイン会をチラッと見たときも同じレイアウトでしたので、これがサイン会時の基本フォーメーションなのでしょうか。
サイン会を待つ私達は、地上から地下1階のお店へ伸びる階段に並びます。いちおうビル内なのですが、自動ドアがひっきりなしに開きますので、やはりちょっと風が冷たく感じるところです。
14時前ぐらいに、富永ゆかり先生が荷物を抱える感じでエレベータのほうへ向かっていかれるのを見て、ちょっと遅いなあ…、と思ったのですが、そこには秘密が。

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このペーパー。記事のあちこちに作成時刻が書いてありまして、全体の原稿を書かれたのが11時45分ごろで、100枚コピーを始めたのが12時40分となっていました。11時45分て。私はお昼ご飯を食べてましたがなにか? って時間ですよ(関係ないけど)。お忙しいのだなあと。
なんというか瀬戸際すぎないかと、ちょっと笑ってしまいましたけれども(爆)。
ともあれサイン会は無事に始まりました。私は20人目ぐらいのところにいたのですが、わりと進みが遅かったような。
残念ながら、参加券が配布された人数に余裕があったようなので、一人あたりに取れる時間は長くなったと思われます。

店内に入ると、机の横には竹書房さんからの花。そして机の上には双葉社さんからの花籠が飾られて、現在富永ゆかり先生が連載されている2社から揃ってお花が届いていました。そして北条晶先生からも、小さな額に入ったコサージュ、って言うのでしたか、花めいたものが届いておりました。北条晶先生と富永先生、おふたり本当に仲がよろしいのですねえ。

始まって45分ほどで(時計を見ていないのでたぶん、という感じですが)私の順番が来ました。
「こんにちは。今日はよろしくお願いします」と私があいさつしてスタート。
参加券に書いた私の名前(今回は本名で)を見た富永先生。
「アンケートを送ってくださった方ですよね? ありがとうございます!」と。そうです。私の苗字は珍しいのでわりと覚えられてしまいます。
そういえばあいさつをしたときに抜けていたので、「ペーパーとボールペン、このあいだ届きましたよ。こちらこそありがとうございました」とお礼を言わせていただいて、上にも書いた、大家さん話の人気ぶりに驚いたことなどを話させていただきました。
富永先生の作品のばあい、主人公のみやさんとクロジとマーブルの関係だけじゃなく、大家さんのような脇を固めるキャラと、みやさんやクロジ&マーブルとの関係性がとても濃い部分もまた、面白さの大きな理由だなあとあらためて思います。

と、このまま希望するキャラクターをなにも言わなかったら、富永先生はクロジかマーブルを描かれるのかな、と思いました。
私の中でも、順番が来る直前まで迷ったのですが(1巻のときが大家さんだったので、今回は主人公のみやさんかなあ? あるいはマーブルもかわいいですよね? とか)、6日から読み返していてちょっとハマった、2巻で登場したワンポイント的キャラのアコさんが頭のなかでひらめいたので、アコさんをお願いしました。「できれば、34ページにある『素』の感じっぽいアコさんで…」と付け加えて。いやほんとにもうレアなキャラをお願いしてしまって申しわけなかったのですが…。富永先生もさすがに、34ページを開いて確認するくらいでしたので。

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アコさんの絵の横に富永先生が、「P34」と書かれたのをみて、思わずニヤリとしてしまいましたが。
富永先生は、「出てくるページまで覚えていてくださってありがとうございます」といってくださいましたけれども、自分としてはよくこんなあつかましいお願いをしたもんだと思います、今でも。

そしてイラストとサインを描き終えられた富永先生。今回、サイン会に参加された方へのおみやげがあって、手描きでイラストが描かれているクリアファイル、クロジかマーブルかどちらか一点と、2巻で使われた2コマ分の線画(デジタルに取り込む前の下描き)でした。
線画のほうは、頂いたらその足でラミネートしに行かなきゃ(もちろんキンコーズヘ【笑】)と思っていたのですが、終わったあとで開けてみたら、すでにラミネートされていました。抜かりなしですね。

「今回、2回目のサイン会をしてくださって本当にうれしいです。ありがとうございます」と、富永先生はじめみなさんにお礼を言わせていただいて、会場をあとにしました。
今回はほんとうに手を尽くしてくださっているのがわかって、うれしいサイン会でした。