第1巻が刊行されてからはや1年2ヶ月。ようやく、ようやく第2巻が出てくれました。
1巻と同様に、今回もNYAN(祥寺はるか)先生だからこそ描けるかわいらしさあふれるキャラクターが、病院の中を駆けずり回っています。

1巻収録分では、病院内に住んでいる霊魂や「G」までもかわいらしく描かれて、一種物議をかもした感があった(笑)作品でしたが、2巻ではさらにディープな生きものたちがかわいらしく描かれています。
それは、微生物。虫歯菌や疱瘡のウィルスまでかわいく描かれちゃった日には、有害な細菌を駆除する気がなくなってしまうじゃありませんか!?
もちろんナースさんたちを始めとした人間達も、みんなかわいく描かれています。というか、893のひとまでなにげにかわいいのは、いろんな意味で問題があるのではないかと思うのですが(笑)。
それと婦長さん。今回は、1巻のとき以上に師長(婦長)さんのキャラが濃くなっているような気がします。
まあ、病院を扱ったどんなまんがでも、たいていの場合いちばん濃いキャラは師長さんと相場が決まっているようにも思うのですが。4コマ作品だけ取りあげても、『ラディカル・ホスピタル』(ひらのあゆ先生)の咲坂師長とか、『天使のお時間』(佐藤両々先生)の師長さんとか。
もちろんこの作品では、師長さんは濃いキャラを持ちつつかわいらしいキャラクターになっています。マニア興奮の悩殺ポーズまで(笑)。しかし、あのポーズを見た院長先生は、どういう意味で鼻血を吹いていたのだろうか。もしかして、あまりの○○○しさ(自主規制)に、血へどを吐いていたのかもしれないが…。

今回の内容としては、ひとことでいうと、「ナースさんたちって強いなあ…」と、読んでいてしみじみ思ってしまう内容が多いと思います。
もうね、ナースさんって何があっても動じないよねきっと、って感じです。
でも強いからこその弱みもあるのですね。ナースの婚活事情なんて読んでいると、男性の目から見て戦友的な同情を持ってしまうのはなぜだろう。
常在戦場ならぬ、「常在修羅場」といえる状況を毎日生きているナースさんたちの生活も、NYAN先生の手に掛かれば、なんか楽しそうというか、読んでいて引き込まれるような面白さを持った作品になってしまうのですからすばらしい。
あと、ストーキングしているナースさんに近づくために命を削っているストーカーさんの話(単行本P60)にはめちゃめちゃ笑ってしまいました。勤めているのが救急病棟だからって、そこまでやるかって感じで。不謹慎だけどめちゃ笑えました。
それから、意外なところで浮気がばれちゃうよ? な人の話(P26)もかなりな下ネタだけれども笑えました。

私、まんがでもなんでも面白い作品を読んでいて時々思うのですが、2巻を読み終わって気が早いのはわかっているのですが、3巻がもう楽しみになってしまう面白さです。
題材はかなりハードなのに、じつに楽しい。すばらしいです。