長期にわたって連載された作品の切り替えに入られた感のあるおーはいるい先生。今回は『Welcome つぼみ園(1)』(芳文社刊)に続いての新作単行本です。
おーはしるい先生というと、私から見ていますと、芳文社と竹書房とで連載される作品の雰囲気をきっちり変えてこられる作家さんというイメージがあります。
具体的にどうこうとは言いづらいのですが、とにかく読んでいて感じる雰囲気が違うなぁというのがいちばん分かりやすい表現といいますか。
それでも、私の足りない頭で書き出してみると、竹書房の雑誌で連載される作品のほうがエレガントな雰囲気、というのでしょうか。物語の文法がシステマチックな気がするのです。読者が、頭の中でいったん考えてから笑うというか。
一方、芳文社の雑誌で連載されている作品は、言い方が悪いかもしれないですが泥臭さがあるというか、物語の文法がより直接的に感情に訴えかけるものといいますか。
そうみると、今回の『ばつ×いち』はシステマチックな文法に、感情的に楽しませるものが加わっている作品であると感じます。
そう思わせる最大の要因は、主人公である由依さんの、自らが勤めている喫茶店のマスター・育志さんに対する歯に衣着せぬ言動でしょう。ぶっちゃけ毒舌の域だと思うのですが(笑)。
でも由依さんの言動は私にとってはたまりません。読んでいてとても感じ入るところがあるのですが、そう思う自分はきっとマゾなのでしょう(笑)。もちろん、育志さんに対する「もっともなツッコミ」であるから、という部分も大きいのですが。
考えると、私は育志さんに感情移入してこの作品を読んでいると思うのですが、育志さんはマゾじゃない、ですよね?
その育志さんは、はっきり言って由依さんよりもコドモっぽいひと。というか、現時点ではこの作品の中でいちばんコドモなひとだと思うのです。そのくせいっちょまえにモテたいとか思っているし。すぐ近くにモテモテな浅井さんがいるから仕方ないのかなとも思いますが(笑)。
そういう意味ではいちばんかわいいひとでもあるわけで。育志さんのような「かわいいひと」を見ているのはとても楽しいと感じます。
育志さんの元ツマである綾乃さんは、口に出しては言わないけれど、育志さんに対して未練タラタラなように思えてなりません。育志さんは育志さんで、綾乃さんに対して目に見えて未練タラタラなわけで。なぜこのふたりが離婚したのか分からないのです。
そうすると、この作品が単純に由依さんと育志さんがくっついて終わるとも現時点では考えられないわけで、そういう謎含みなところもこの作品の面白さのひとつでしょう。
謎といえば、浅井さんのキャラも謎です。めちゃめちゃモテる理由はなんとなくわかるのですが(女性に対してマメですものね)。
育志さんたちの喫茶店と同じビルにある薬局の店長さんという職業があるとはいえ、お仕事しているところはほとんど見ないですし。
でもまあ、浅井さんは謎に包まれたキャラでいいのかもしれません。綿密にお仕事の様子とかまで描かれても逆に面白くなくなるかもしれませんから。
がらっと話は変わりますが
由依さんの毒舌っぷりを読んでいると、もしこの作品がなんらかの形でメディアミックス化されたら由依さんの声は阿澄佳奈さんでやってほしいと思います。
あの毒舌ぶりは阿澄さんなら素でやれるきっと。
おーはしるい先生というと、私から見ていますと、芳文社と竹書房とで連載される作品の雰囲気をきっちり変えてこられる作家さんというイメージがあります。
具体的にどうこうとは言いづらいのですが、とにかく読んでいて感じる雰囲気が違うなぁというのがいちばん分かりやすい表現といいますか。
それでも、私の足りない頭で書き出してみると、竹書房の雑誌で連載される作品のほうがエレガントな雰囲気、というのでしょうか。物語の文法がシステマチックな気がするのです。読者が、頭の中でいったん考えてから笑うというか。
一方、芳文社の雑誌で連載されている作品は、言い方が悪いかもしれないですが泥臭さがあるというか、物語の文法がより直接的に感情に訴えかけるものといいますか。
そうみると、今回の『ばつ×いち』はシステマチックな文法に、感情的に楽しませるものが加わっている作品であると感じます。
そう思わせる最大の要因は、主人公である由依さんの、自らが勤めている喫茶店のマスター・育志さんに対する歯に衣着せぬ言動でしょう。ぶっちゃけ毒舌の域だと思うのですが(笑)。
でも由依さんの言動は私にとってはたまりません。読んでいてとても感じ入るところがあるのですが、そう思う自分はきっとマゾなのでしょう(笑)。もちろん、育志さんに対する「もっともなツッコミ」であるから、という部分も大きいのですが。
考えると、私は育志さんに感情移入してこの作品を読んでいると思うのですが、育志さんはマゾじゃない、ですよね?
その育志さんは、はっきり言って由依さんよりもコドモっぽいひと。というか、現時点ではこの作品の中でいちばんコドモなひとだと思うのです。そのくせいっちょまえにモテたいとか思っているし。すぐ近くにモテモテな浅井さんがいるから仕方ないのかなとも思いますが(笑)。
そういう意味ではいちばんかわいいひとでもあるわけで。育志さんのような「かわいいひと」を見ているのはとても楽しいと感じます。
育志さんの元ツマである綾乃さんは、口に出しては言わないけれど、育志さんに対して未練タラタラなように思えてなりません。育志さんは育志さんで、綾乃さんに対して目に見えて未練タラタラなわけで。なぜこのふたりが離婚したのか分からないのです。
そうすると、この作品が単純に由依さんと育志さんがくっついて終わるとも現時点では考えられないわけで、そういう謎含みなところもこの作品の面白さのひとつでしょう。
謎といえば、浅井さんのキャラも謎です。めちゃめちゃモテる理由はなんとなくわかるのですが(女性に対してマメですものね)。
育志さんたちの喫茶店と同じビルにある薬局の店長さんという職業があるとはいえ、お仕事しているところはほとんど見ないですし。
でもまあ、浅井さんは謎に包まれたキャラでいいのかもしれません。綿密にお仕事の様子とかまで描かれても逆に面白くなくなるかもしれませんから。
がらっと話は変わりますが
由依さんの毒舌っぷりを読んでいると、もしこの作品がなんらかの形でメディアミックス化されたら由依さんの声は阿澄佳奈さんでやってほしいと思います。
あの毒舌ぶりは阿澄さんなら素でやれるきっと。
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