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日記といふもの

日々どうでもいいことを書き連ねて「いきたい」日記帳です。 最近はTwitterに逃避しがち。良ければそちらもよろしくです。

10 11月

コミティア98P&R投稿しました

秋のとうふくん(inul@b)
とうふくん。ある時は砕け散り、またある時はまっぷたつ、はたまたあるときはきのこが生える。あまりにもデンジャラス。四季を描いたのでこのシリーズは今回で一休みとのこと。また遠からず新作が出ることを願います。

墨たんですよ!!(サルフォカゴス)
作者が最近飼い始めた猫を擬人化して描いた作品。
作者が墨ちゃん(猫)に持つ感情を、とても率直に描いているところが痛快で面白い。
最後にあるように、猫を飼う人が猫を描くとその作品は猫へのノロケ話になるんだなあと。

鬼越JS(MPNふかもり)
全体を通して、女子小学生を中心に描いた「たわいもない話」なのだけど、生命というものについて考え込まされる感覚に陥ったり、まだ見ぬ世界を探求する感動を味わったりと、敷居が低いのに驚かされることが多い作品。

ぼくたちつきあってます…?2(ムンチャイ)
お外で、恋人づきあい(?)のふたりがおでんを食べる光景の違和感を楽しむ。
前巻に続き、主人公の夏目くんの思いとは裏腹に一歩一歩おつきあいの既成事実化が進んでいるところに、読者の笑いを誘う作品。

はっぴーでいず(やたこ)
「叔母バカ日常マンガ」と作者も銘打つ、作者の甥っ子くん&姪っ子ちゃんへの愛に満ちた甘々な作品。
可愛い子たちに囲まれた幸せな日常が描かれていて楽しい。
そして、甘々だけど置いてきぼりに感じたりいらいらせずに読めるのは、甥っ子ちゃんや姪っ子ちゃん、更には作者本人のキャラクターのためだろうか。

愛されサイレント(いわしの甘露煮&ROOM#310)
主人公が一切セリフを喋らない作品。喋らない理由はともかく、主人公の姉と妹が喋りまくるのでバランスが取れているのかもしれない。姉キャラの天然ぶりも妹キャラの直情ぶりも、ともに可愛い。
こんなに愛くるしい姉と妹に、私も愛されたい!

鶴見東女子アクメ☆自転車部(デジタルボウイズ)
題名からわかるようにエロマンガなのだが、作者がなんとか作品をエロマンガ側に置こうと苦心しているように見えるのに、こちらが作品や作中人物への思い入れなしにで見てしまうと、どうしても笑えるものが前に見えてしまう。
笑いの方向だけでも充分おバカで面白い作品。可能性にはあふれている。

カニが食事中になくした相棒をいっしょに探すミッション(すこやかペンギン)
カニカニ! カニと少女とイソギンチャクという取り合わせの妙や、こちら側とは微妙に違う、SF的というかファンタジーというか、そういう世界へのいざない方が楽しい作品。
未来の「ネタばれ」という展開の面白さ。タイムパラドックスはないのかな?
1 11月

山東ユカ先生サイン会 in ブックファースト新宿本店

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ひさしぶりのサイン会です。って、この出だし多いですね(笑)。
今回は山東ユカ先生のサイン会。『スパロウズホテル(2)』(竹書房刊)刊行記念サイン会です。
山東ユカ先生は今回が初サイン会というのは意外でした。数々の作品を描かれている方なのに…。ちなみに私の山東ユカ作品読みはじめは、竹書房から出ていた『みことREADY FIGHT』を雑誌連載と単行本で読んだのが早いか、少年画報社から出ていた『ヒミツの保健室』を単行本で読んでいたのが早いか、というところです。

参加券はすんなり取れたのですが、問題はサイン会の日時でした。考えてみたらこの日はコミティア98の当日…仕方なくコミティアを途中離脱して新宿に向かいました。
ほんともうこういうイベントとサイン会をかぶせるのはやめていただきたいものです。とくに今回は配置担当者に天津向さんでもいるのかと思うぐらいに(笑)、4コマ作家さんオンリーイベント感強かったのに。

さて会場では上の写真のように、このお店ではおなじみのホワイトボードイラストが出迎えてくれました。
あと現在新刊で手に入る山東ユカ作品全部が…『みことREADY FIGHT』絶版なのですね(涙)。
今回のスパロウズホテル(2)限定版の「佐藤さんおっぱいマウスパッド」も展示されていました。ああいうのは2つ買わないと使えないんだよなー。もちろんひとつは保存用です。私も早いところもう一つ買おう…。箱から出せないから。
約15人ずつ会場となるスペースに入ってサイン会にならんでいるようでしたが、山東ユカ先生の作風のせいかはたまたキャリアのせいか、他の参加者との会話では作品について語られる濃い会話が他のサイン会よりも聞こえたような(笑)。「主任のおっぱいマウスパッドが欲しかった」という声も聞こえ、それに対して竹書房の名物編集・モジャさんが、「3Dのはずなのに2D…」とか失礼なことを言っていたような記憶がありますが(でも吹いた笑)、ちっぱいマウスパッドってありましたよね…?
今回は、山東ユカ先生とモジャさんともう一人の編集の方(山東ユカ先生を直接担当されている方かと)の三人でスパロウズホテルのコスプレをされていました。いちいち芸が細かい気がするというかその衣装は誰が作っているのかと(笑)。

そして私の順番が。はじめましてと挨拶して、眼鏡を掛けた佐藤さんをお願いしました。
そこから、「佐藤さんって眼鏡必要ないですよねきっと(私)」、「そうですね…視力6.0ぐらいありそうな。アフリカの部族にいるような(山東ユカ先生)」、「佐藤さんの場合、眼鏡は銃の硝煙よけに掛けてるとか?(担当?編集さん)」とか、やけに話がふくらみました。「視力6.0」のところはちょっと吹きましたけど。
やがて山東ユカ先生がサインとイラストを描き上げられました。

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今回サイン会を開催してくださった、山東ユカ先生、竹書房さん、ブックファースト新宿本店さん。本当にありがとうございました。
1 10月

東急百貨店吉祥寺店で「水曜どうでしょう」の展示とonちゃんを見てきた

土曜日でもきょうは仕事だったのですが、意外に早く終わったのでいつもはあまり行かない吉祥寺をぶらぶら。
そうしたら東急百貨店に「水曜どうでしょう」の幟が翻っていたので何かと思ったら、北海道物産展に合わせた、どうでしょうの展示コーナーが作られていた由。俺は何かに呼ばれたのか。
いつもならTwitterで写真をちまちまアップしているのですが、枚数が多く見づらそうなので、ブログを活用してみることにしました。

枚数が多いのであとは続きに。


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10 9月

楯山ヒロコ先生サイン会 in 有隣堂ヨドバシAKIBA店

サイン会は久しぶりですねー。
4コマ漫画家さん&作品のサイン会となると、7月に大阪で行われた佐野妙先生のサイン会以来でしょうか。
関東で、となるともっと前ですね。戸塚で行われた、こいずみまり先生の時か…。

今回は楯山ヒロコ先生のサイン会です。
初サイン会、といいますか、この方は早くこういう場があっておかしくなかった人だったかなあと思っていたので、待望というか、ようやくのサイン会という感じでした。
で、そのサイン会告知のPOPがひどかった件。だって、楯山ヒロコの文字よりも、帯を書かれた植田まさし先生の名前のほうしか目に付かないんですもの(笑)。けっこう笑い事じゃない、かも。
本と整理券を取りに行ったとき、POPに名前が見えなかったので、カウンター内にある本を指差して「この本です」って店員さんに教えた始末で。

さて当日は、二部に分かれた一部目の最後のほうの番号でしたが、なかなか時間通りに来る人が少ないもので(笑)、けっこう前に並ぶ人数が圧縮されて、35分ぐらいで順番が来たのではないかと。

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この「サイン会のしおり」には楯山ヒロコ先生描きおろしの並び時間を潰すためのパズルまで用意されていて(笑)、面白かったです。
あと、順番が前後しますが、サインをし終えて本と一緒に渡されたお土産がタオルで、オリジナル椿さん柄タオルだったようですが(マイクロファイバー?)、すごい豪勢なお土産を渡された気分でした。もったいなくて使えないのは基本ですね(笑)。

順番が近づいてきて、楯山ヒロコ先生のお姿が見えてくるのですが、あれ?着物? って椿さんコスプレでサインをされていたのでした。漫画家さん本人がご自身の作品のキャラコスプレしてこられるって、なかなかない(笑)。
今回は本名で参加したので、楯山ヒロコ先生や編集さんとの会話は基本苗字の話に終始してしまったので残念ではありますが、「子供の時はまともに読まれないのでうざったらしかったけど、今は自分の名前を売りこむセールスポイントになってますねー」とか、妙に話が広がったような(笑)。

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初サイン会を開催してくださった楯山ヒロコ先生、芳文社さん、有隣堂ヨドバシAKIBA店さん、ほんとうにありがとうございます。
1 9月

コミティア97P&R投稿しました

夏のとうふくん(inul@b)
とうふくんが、真っ二つに切れたり、粉々に砕けたり、魚に食われてどんどん小さくなっていったり、グロテスクな場面(?)ばかりでとても笑える作品。
しかし、とうふくんはどんな状況でも表情も変えず、断末魔の叫びを上げるでもない。読み重ねていくと、無常観のようなものまで頭に浮かんでくる、そんな作品。

先生はお兄ちゃん。0時間目(ムンチャイ)
表題作の商業誌投稿時代のものと、連載終了後の最近に描き下ろされたものの2本立てとなっているが、前者と後者との間では、主人公 の兄のキャラクターの表面からも内面からも尖った感じがなくなっているところがあったり、主人公の内面が強く、格好良くなっていたりするような変化が見ら れるのが興味深い。

小悪魔になる方法(黒猫亭/ムンチャイ)
2サークルによる、「小悪魔系」をテーマにした合同誌。
ろくさぶろう氏は、カップル二人ともを小悪魔系に描いている。小悪魔な男女が揃うと、エロ可愛さを感じる面白みがあるのかと思い知らされる。
テンヤ氏が描いたのは小悪魔な妹キャラ。実の妹ではないので葛藤にさいなまれる主人公キャラの心の揺れが楽しい。

ふわふわアルペジオ(すこやかペンギン)

某高校生向クイズ番組ネタ漫画と見せかけておいて、そつなく得意のSF展開に持ち込んでいく。そして少ないページ数なのに甘酸っぱいラブコメまで入れ込んで一区切りの作品を作ってしまう。
そんな作者の、いつも通りのストーリー作りの上手さというか底知れなさで、買ってよかった&読んでよかった感を強く感じられる。


souco(ogasite)
主人公の女教師が思い出した、学生時代の恋の辛い記憶。その辛さを克服していくのにしたがって、同い年の男性教師と気持ちを通わせていくラブコメ。
若いときはわからなくても、後になってみればわかることはたくさんある。もう戻ることはできないけれど、人はそうして辛い記憶を乗り越えていける。
それだけでも年齢を重ねていく甲斐がある、というものかもしれない。

らぶてきな。(やたこ)
女の子同士の、キスを通じた恋心競争のような風景と、その内面の描写が読者の心をくすぐる。
ラストに進むにつれて、親友の女の子に片思いする主人公の女の子の想いの深さがはっきりと描写されていくあたりは、からっとさばけていて心地よい。

七十転び八起き(くろみや別館)
日ごろの生活や作者の言動から起きた笑える場面を描いた実録漫画は、作者が勤める会社の人々がすごくばかばかしいなと(誉めてます)。私もこんな会社で仕事したい。ぜったい疲れると思うが。
今回併載されているフィクションの漫画のほうも、実録漫画から感じるばかばかしい雰囲気を持ったキャラクターが集まっていて、実生活からフィクションへばかばかしさを発展させているのかと思える。

可愛すぎる日高先輩とXXXしたい!(T-NORTH)
ヒロイン・日高千智への、主人公・都山勇太の愛情の深さ。その愛情を精一杯受け入れようとする千智の心、双方を描くシナリオは細やかだが、二人が結ばれる描写には力強さを激しく感じる。
二人の、さまざまな面での初々しさも、とても眩しく感じられる。

Pussy & Butterfly(渚のハイカラ金魚)
2本の作品がそれぞれ充実した内容で楽しめる。
男の娘メイドと女性メイドとご主人様を描いた作品からは、いたってマニアックな感覚を受け、その感覚から更なる愉悦を感じる。
そして男の娘メイドが「男の娘」になった理由を読むと、自らが女性メイドを犯すことになった事に哀しみを感じていなかったかと思ってしまうが…?
姉弟を描いた作品は、姉と弟の双方が互いを好きなことに葛藤を感じながら、その葛藤まで快感に結びついていそうな貪欲さと正直さを読み取り、読んでいて清々しさと淫靡さの双方を感じた。


4 7月

佐野妙先生サイン会 in MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店

今回は、サイン会としては初の関西遠征に行ってきました。佐野妙先生のサイン会は、2月に東京で行われたものに続いてのものとなります。
今月からのアニメ化を睨んでのものでしょう。6月に刊行された、『森田さんは無口(4)』(竹書房刊)の記念サイン会です。4コマ作品としては異例のペースですね…。
4巻では、森田家の場面が多いですし、いつにも増して賑やか(主人公は無口なのに笑)ですね。森田父の大人げなさというか、年甲斐のなさ(「チョコレート」とか)に笑いが...。

参加券の予約自体は、ジュンク堂店舗のようにここでも事前からの電話予約を受け付けていたので問題ありませんでしたが、やはり、中4ヶ月しか挟んでいない漫画家さんのサイン会、しかも関西遠征に行こうかどうするか、という所で悩みましたが、周りのtwitter上4コマクラスタの方々に背中を押されて(笑)、行く事に決めました。

往復夜行バスで合間の時間を潰すのも面倒なものでしたが、早朝に大阪に着いてちょっと歩いて離れた所の喫茶店に行ったりして、大阪の人でないと分かりづらいと思いますが、地図でいうと大阪駅から本町まわりで森ノ宮にある血液センターまで歩いて献血してきたりとかして。なんとか暇つぶし。
しかしなぜ大阪に来てまで、「秋葉原~目白間を歩いて移動」みたいなことをやってんだか(笑)。

そして迎えたサイン会開始時刻。
佐野妙先生が席につく机の横には、TVアニメの告知映像とTVアニメ1話(?)が入ったDVDがポータブル再生機で上映され、佐野妙先生にサインと一緒にいれていただくイラストのサンプルもアニメバージョンと、すっかりアニメ化モードです。それにしてもTVアニメ版の画のほうがOADのそれよりも活きてる感じがするなあと。
でも、そのサンプルに振られた番号がレイアウト順だったので、主人公の森田さんが1番でなかったのはどうなの…?と(笑えない)
あと、サイドの方には原画も飾られていましたけど…いつのかな?と思っていたら今月の「まんがライフ」に掲載されるものとの情報がネットで。

jpg_up←今回も前回同様に、おみやげとして頂けるペーパーの他に、会場でだけ見られるペーパー(撮影は可能)がありました。
裏面もあったのですが、表面だけ&サイズ縮小で。

今回(も?)、佐野妙先生は宛名書きの漢字に苦労されていたようで、私の前にも書き直しをされていた方がいましたが…そこまでされるのも珍しいなと。
前回も同じ光景を見た記憶があるんですよね...。
それらを見ている間に、じきに私の順番が。

ご挨拶をして、前回のCOMICZIN秋葉原店でのサイン会の時と合わせて、今回も宛書きを本名のひらがな書きにした事を伝えて、そのつながりで東京から来た事を言うと、
佐野妙先生と、担当編集のK山さんのお二人から驚かれ&労われてしまいました。酔狂ですよね…。
K山さんは、今回もおみやげセットの用意など、甲斐甲斐しく働かれていました(笑)。

↓おみやげセットの中にあった、書店用POPと佐野妙先生が特注された(?)とおぼしきキャラメル。

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012そして例によって自分の苗字の話と、「きょうの大阪は涼しくてよかった(昨日東京を出る夜のほうが暑かった)→
愛知も、というか中部地方も暑い(名古屋 は、毎年猛暑のニュースが出ますものね)」、という話に花が咲き、
最後に、MOMO今月号で佐野妙先生がコメントされていた4巻カバーのタイトルの色は私も好きです
(佐野妙先生は中表紙もカバーと同じ色にしてもらいたかったとか)、とお伝えした頃には、佐野妙先生がサインとイラストを描き終えられていました。
今回、50人と人数を絞っていたためか、ひとりひとりにすごく手を入れられたイラストになっていて素晴らしかったです。

今回のサイン会を開催してくださった、佐野妙先生、竹書房さん、MARUZEN&ジュンク堂書店梅田店さん、本当にありがとうございました!
25 6月

板倉梓先生の『あかつきの教室』が終わった…

わけです。

暁先生と橋本先生が結ばれた前回ラストから一夜明けて。
冒頭から、橋本先生が抱き枕になってるとか(いろいろな意味で逆な気もするが笑)、妙に自虐的な橋本先生の心の動きとか、暁先生のひと言で救われる橋本先生とか、やはり今回も隙のない展開づくりがなされております。

そして、そういえば盲点だった「卒業式」ラストというのが。
この作品の主題は、暁先生の凍てついた心の解凍にあったことはいわずもがなだったわけですが、そこに行き着くまでに、暁先生や他の先生や、あるいは生徒同士から様々なことを学んでいった生徒たちの物語もあったわけで、それを上手く決着させるいい方法だったのではないでしょうか。成田さんと幾島先生のお話とか、いい思い出ですよね…。

単行本2巻も刊行されることが決まったようですし、その前に8月から同じ「週刊漫画TIMES」で新連載でまた楽しみですし、いい作品でした。
18 6月

こいずみまり先生サイン会 in 有隣堂戸塚モディ店

今月3つ目のサイン会。今月はじめの小坂俊史先生(3年ぶり)・安田まさえ先生(初サイン会)とはかわって、こちらは4コマ漫画家さんとしては頻繁なペースでサイン会を開催してくださっている(とはいえほぼ年イチペースぐらいですが)、こいずみまり先生のサイン会です。
でも今回サイン会を主催する出版社は芳文社。こいずみまり先生・初の芳文社での単行本『横浜物語(1)』の刊行記念サイン会でした。 

参加券の予約は電話で楽勝だったのですが、告知が微妙にあちこちでズレていた感じでしょうか。
有隣堂戸塚モディ店では昨年、なぐも。先生が『ラジオでGO!(3)』(芳文社刊)のサイン会をされていたのが記憶に新しいところ。このお店での4コマ漫画家さんのサイン会はこれで2回目でしょうか。
戸塚は湘南新宿ライン沿線ですので、池袋から電車一本でこられるのもいいところです(電車賃高いけど笑)。

ちょうど整列開始直後ぐらいの時間に到着したので、もう前に人が並んでいる状態でしたが、雰囲気のいいお店なので、それほど並ぶのも面倒ではなく。
そのうちに、芳文社のサイン会ではいつもお見かけする芳文社の方が、こいずみまり先生お手製のペーパー、というには大きい「横浜物語しんぶん」を配られたり、このようなアンケートを配られる芳文社の方がいたりと、

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並ぶことに飽きさせることもなくサイン会は進みました。

きょうのこいずみまり先生は、チャイナ服に網タイツでした。でもサイン会は座りっぱなしだからタイツはほとんど見えないんですよね(笑)。
そして、40分ほどで私の番に。
挨拶をして、ハンドルネームを宛書にしていたのですがそれを確認して、「ボヤージさん。あ、それじゃフランス語読みか」と、こいずみまり先生。
Twitterのほうはフランス語読みをアカウントにしてるんですけどね。と私が言うと、「あー、Twitterはなかなかはじめられないんですよね…」と、図らずもTwitterの話に。
じつはもうTwitterをされていない4コマ漫画家さんも少数派になっていたので、こいずみまり先生に関しても気にはなっていたのですが、「Web系にあまり強くないから」的な理由だったようです。
Twitterの場合、こいずみまり先生だと漫画家さんだけフォローしても人数がかなりな数(掲載誌・作品多いですから)になりそうで、タイムラインを読むだけでも大変なような気もします。他社作品ですけど、『ねこまんが』でのこいずみまり先生を見るにつけ(笑)。
まあ今となっては、あえてはじめないのもひとつの道なようにも思います。

さて、『横浜物語』は、こいずみまり先生ご本人もペーパーで「久しぶりのストーリー4コマ」と書かれていますが、『ジンクホワイト』などの作品があるように、 こいずみまり先生はストーリー4コマの名手でもあります。
『横浜物語』はその定評あるストーリーテリングに、こいずみまり先生の4コマ作品らしいシュールな笑いを呼び込む力が加わって良作になっていると感じます。

そういえばこの作品で登場するキャラクターはごく少ないのに、名前も知れない「お隣さん」というヒロインキャラが作中でさまざまなキャラクターに着替えているところも面白いです。私は、描いていただくキャラのリクエストにOL姿の詰めた髪に眼鏡なお隣さんを選んだのですが、ツインテや巻き髪、ストレートロングなど、さまざまなキャラクターを演じているというのかなんというのか。ツインテのお隣さんはちょっとやんちゃ(子どもっぽい感じもしますが…)でかわいいですし、こちらとOL姿と、どちらを選ぶか迷ったものです。

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 サイン会を開催してくださったこいずみまり先生、芳文社さん、そして有隣堂戸塚モディ店さん。本当にありがとうございます。
18 6月

板倉梓先生の『あかつきの教室』がとうとう…

終わってしまうわけですよ…。
1巻は4月に出たわけですが、2巻が出るという発表もまだなくて…。
連載分は、今週と来週発売の「週刊漫画Times」(芳文社)で最後なのですが。

ここに来て、主人公の暁小夜子先生が可愛すぎて生きるのがつらいのでございます。
暁先生にとって一生の親友であっただろう(むしろ愛情に近い感情を持っていたであろう)、晴依が谷川という男に取られ(と暁先生は感じていたはず)、さらには自分の知らないところで亡くなって荼毘に付され、何もなくなってしまったように感じた暁先生。
そこから彼女の中に生まれた、氷のような感情が
橋本先生の心によって溶かされて、ついに二人は結ばれて。
布団の上に横たわり、橋本先生と結ばれながら涙を流す彼女の気持ちはいかばかりのものだったか。

その思いを噛み締めるように作品を読んでいると、冒頭のように暁先生が可愛すぎて生きるのがつらくなってくるのでございます。 

板倉梓の気迫を見るような今週と来週の作品。必読です。
 
17 6月

宮原るり『僕らはみんな河合荘(1)』(少年画報社刊)を読む

先月までの3ヶ月連続レビュー強化期間の余波で、レビューを書きたい作品が後からまだ続いてる感じです。
その最初がこの作品。4コマ作品の『恋愛ラボ』・『みそララ』(ともに芳文社刊)などでおなじみ宮原るり先生の、初ストーリー作品。

高校入学と同時に一人暮らしを志した主人公・宇佐くんが住むことになったアパート「河合荘」の住人は、いろいろと危険な匂いのする大人たち&先輩女子ばかり…、というアパートもの(というカテゴリーがあるだろうか?)。
ですが、この住人たちが、さまざまな方面に「残念」すぎるところが笑いのツボに入るのです。

4コマ読者からすると、宮原るり先生の作品では『恋愛ラボ』におけるマキの恋愛研究での残念ぶりが記憶に新しいところですが、少年画報社のヤングキングアワーズという、4コマ雑誌よりも尖った環境に置かれた作品であるところが、この作品におけるキャラクターたちの残念ぶりをより「えげつなく」しているといいますか、はまる人はどっぷりはまりそうな残念ぶりであるように思います。はい。

その中でも私のイチおし残念な住人は、「乳すげえ・男運わろし・美人なのになんか女捨ててませんか?」という、ストレートな残念さをもつ麻弓さんです。最後の3つ目の部分のおかげで(?)、ちょうどいい感じに卑猥さが薄められているのも好感触でしょうか…。というかそのためにギャグキャラに重心が偏っているような。
しかし麻弓さん登場回最後の「おっパフ」発言なんて、まともな少年が聞いたら1年ぐらいは脳から離れないよなあと。

とりあえず麻弓さんをめあてに今後も作品を追いかけていきたいと思います。

しかし…、この作品のキャラクター陣をみると、 「これなんてエロゲorエロ漫画?」という言葉が当てはまるような…。
5 6月

安田まさえ先生サイン会 in COMICZIN秋葉原店

これまた久しぶりの、昨日に続いての土日連荘サイン会でした。今日は安田まさえ先生のサイン会。『数学女子(2)』(竹書房刊)の刊行記念サイン会でした。
開催日をずらしたのは、竹書房さん空気読んだのか?と(笑)。
ただ、参加券の配布開始日が昨日開催された小坂俊史先生のサイン会と同日で、場所が秋葉原ZINだったのもあり、取れないよなあ…と思って半分あきらめていたのですが、急遽「安田まさえ先生をはじめとした関係者のご厚意により」(by TwitterでのCOMICZINのツイート)、参加券の枚数が加増されて参加することができました。
とはいえ、推定100枚中の80枚目以降なので、順番がくるのがいつになることやらと思っていましたが…

そして当日、昼過ぎから秋葉原の献血ルームで献血に行ったあとに向かいました。参加券に書かれた時間が17時~だったのですが、お店の前の小さいホワイトボードに記載されている集合済の番号は60番まで。18時を過ぎてもそれが変わる様子がないので、不安になって上の階にある会場に行ってみても、まだ番号は来てないわけで、下に戻るのも面倒くさいので結局そのまま30分ほど待ってしまいました。

そしてようやく会場へ。会場では、塚ぽんことCOMICZINの塚本さんと、今回初サイン会とは思えない安田まさえ先生がそれぞれ話術を発揮なさっていて、後ろにいても待ち時間を飽きさせなかった感じでした。
そして順番が。
「はじめまして」と、参加券が加増されたことのお礼を私が言って、スタートです。

今回、『数学女子』のメインキャラ4人の中で私がイラストリクエストに選んだのがゆみさんだったので、まず塚ぽんから「(理由は)おっぱいですね?」と先制パンチ(笑)。ええそのとおりですよ、アンケートにも書きましたよ(笑)。
その前の参加者の方々もゆみさんを選ぶ率が高かったようで、やはりおっぱい、じゃなかった「曲線」のすばらしさを選ぶ人が多いんじゃないですか! 
あ、でも「女の子の曲線は素晴らしい」とか言うと、色々と問題があるのでしょうか…。
今回リクエストに選べたのはメインキャラ4人でしたが、他では渡教授の人気が高かったとのこと。まあ眼鏡キャラですし(笑)。しかし今回は、「初サイン会の安田先生は眼鏡を描くのに時間がかかるだろう(by 塚ぽん)」という理由でNGになったのだとか。

私は学生時代算数&数学が大の苦手で、正直言って、この『数学女子』の中の表現でも、読んでいて理解できないところもあったりしたのですが、この作品は「理解させよう」という感じで描かれているわけでもなく、かといって分からない人を置いてきぼりにしないところが良いのかと思います。
カバー裏で描かれているような、トポロジーは面白いと思うんですけどね。

そんな感じで、描いている方も参加する側も理系率が高かったらしいこのサイン会。ガチ文系の私もサインとイラストをいただけました(笑)。

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あと、今回のサイン会限定ペーパー(漫画入り)&特製しおりを封筒に入れて渡してくださいました。
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漫画がすごい内容で…というかまなちゃんの最後の発言がバカすぎる(笑)。

サイン会を開催してくださった安田まさえ先生、竹書房さん、COMICZINさん、本当にありがとうございます。
今後の作品にも期待しております。

4 6月

小坂俊史先生サイン会 in ブックファースト新宿本店

サイン会記事ではお久しぶりです。大層な事は言えないのですが、やはり、東日本大震災のあと、サイン会が中止になるとか機会が減ることもありましたが、なにより自分がサイン会に参加する気分になれなかったのが大きかったのは確かです。
でも先月のコミティアでは単行本にサインをいただいたりスケブに描いていただいたりしたのですが(笑)。

そんな久しぶりのサイン会は、小坂俊史先生のサイン会です。『遠野モノがたり』(竹書房刊)刊行記念サイン会でした。
前に参加したサイン会は、重野なおき先生との共著(同人誌の再録本)、『ふたりごと自由帳』共同サイン会以来。もう3年前になりますか…。

参加券の配布日は金曜日だったので出勤前に新宿に寄ったのですが、9時の段階でほとんど人がいないし、5人目ぐらい以降はみんな10時直前に来るし(笑)、という感じで、確保したあと新宿駅の埼京線ホームまで走れば、ホーム階段でリミットの電車が出ちゃって最寄り駅から会社までタクシーとか…。なんだかなーという感じでしたけども(笑)。

さて当日。ブックファースト新宿本店は2月に模様替えされて、これまでサイン会等で使用されていたブルースクエア・カフェが無くなり(タリーズコーヒーに)、かわりに売り場のひとつが消えてイベントスペースになりました。
入ってすぐのところにホワイトボードらしきものの裏側があり、ぐるっと通路を回ると、やはり小坂俊史先生直筆のイラストが描かれたボードが…撮影可能だったはずなのですが、早い順番だったために前を素通りさせられることに。悲しいですね…。
なんかみんなが雪の下で浮かない表情だったのが気になりました(笑)。構図からすると『笠地蔵』ぽかったですが。

一桁台の順番だったのですぐに順番が。挨拶させていただいて、サインとイラストを入れていただく場所&描いていただけるキャラクターのリクエスト(全作品OKとのことでした。ただし他社作品のキャラを選ぶと「竹書房の懸賞が当たらなく呪い」がかかるとか・笑)をお願いしてスタート。
私は主人公の「なのか」を選びました。なのかという名前のイントネーションになぜか一瞬迷いましたが。
それつながりでやはり、一瞬「なのか☆マギカ」というボケをかまそうかと思ったのですが、小坂俊史先生相手にそれをやるとスベるかも、という迷いがそれを思いとどまらせました(笑)。

「(最初のほうだからか)何人かは手が震えますね…」と言われる小坂俊史先生でしたが、後の方が、キャラ+ドヤ顔で、というリクエストをされてリラックスされたように思います。
ドヤ顔祭りに乗り損ねました(笑)。 

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でも、小坂俊史先生の作品は堅実ですよね。「(サイン会に慣れないので)最初は手が震えてる」というのも感じさせなかったですが。
『わびれもの』シリーズやモノローグシリーズなどで、4コマ作品での堅実ぶりに何かを足そうとされているその姿勢がすばらしいと思います。さまざまな方向で読者に共感を呼ぶところも。

今回のサイン会を開催してくださった、小坂俊史先生、竹書房さん、ブックファースト新宿本店さん、本当にありがとうございました。

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26 5月

コミティア96P&R投稿しました。

トコバコ
サルフォカゴス
数多くの商業誌作品を作り出している作者が、その作品群の登場キャラを、作品や出版社の枠を超越して描いた作品。
いつも読んでいる作品のキャラクターの持ち味がしっかり活かされていて、その土台があってのパレラル世界で未知の物語を作るので、面白くないわけがない。
自らの作品であっても、出版社の枠を外して物語を作るのは、商業誌ではなかなかできないことではないだろうか。その舞台でしかできない組み合わせを読めるのは至福。
これまでの作品を描いたときの思い出についての記述も、作者の過去の作品を味わうときの指標となると思われる貴重なもの。
次の同人誌作品を読む機会がぜひほしい一冊。

保健室の恋人
渚のハイカラ金魚
読んだ後、この作品から私が感じたイメージは、「ハートウォーミングなエロ漫画」だった。
保健室の先生はどこまでも優しく、優しい先生を好きになる生徒もまた、優しい男の子。
若さゆえに愛情と性欲の発露を隠せない生徒と、それを感じとり、自らも生徒への愛情と性欲を隠せなくなる保健室の先生。その様子を素直に描いているところに、とても心温まるものを感じたのかもしれない。
読んでいて、ベッドの上でも常に二人が幸せそうにしているのも、もちろん心温まるところ。
ポジティブな方向に心に残るものを感じさせる作品。

みちるダイナマイト!
猫丸印
商業誌連載の再録本。
大学で経済学を教える、美人でセクシーな先生のもうひとつの顔は…。
「二つの顔」は漫画でも時折見かけるモチーフだが、この作品では独自のキャラクターと独特のギャグを読ませることで(特にセクシー系で)、目新しさを感じさせているように思う。
大学講師としてもミュージシャンとしてもドタバタ感があるのは楽しいが、実際にそんな生活をしていたら疲れる、よなあ…(読んでいるほうも?笑)。
先生としてもミュージシャンとしても、もっと成長した姿を読み続けたかったと思うのは、人情だろうか…。ともあれ、同人誌という形でまとまったのはよかった。

ヒーロー途上、ヒロイン未満。
T-NORTH
松本ミトヒ。の商業誌作品、『メガミのカゴ』の後日談作品。商業作品として世に出る切っ掛けとなったのはコミティアでも頒布されたオリジナル作品だった。
それが商業連載を経て、再び同人誌という形で後日談が世に出るとは、感無量。
作者が商業連載時にやってみたかった展開がラブコメだったと知り、私が読みたかった展開と同じだったことが分かって驚いたが、この作者はラブコメ含むさまざまなモチーフの作品を描いてきた人なのでさもありなん、とも感じる。
キャラそれぞれの語りが長いのも、いつもの松本ミトヒ。作品だと感じるが(笑)、主人公の宮本明美と岡田浩輝の二人のセリフの掛け合いからハッピーエンドへ紡いでいく展開の作り方も、いつもの松本ミトヒ。作品で安心できる。

赤ずきんちゃんと狼さん
ムンチャイ
赤ずきんちゃんと狼が出てくるおとぎ話をモチーフして、キャラクターもかわいく描かれているが、内容としてはけっこう大人向きなものになっている。
読み進むごとに、赤ずきんちゃんの周りの世界や人々がどんなことになっているのか、疑心暗鬼になってしまう。これは続きが早く読みたくなる。
場面場面で出てくる、お色気風味なギャグも面白く決まっていて、作者の実力がきちんと出ている一冊になっていると感じた。

ぼくたちつきあってます…?
ムンチャイ
好きな春川さんに告白したはずが、なぜか告白の行き先が別の人で…というモチーフだが、その冬月さんもけっこう魅力的なのでどうすれば…という主人公の夏目くん。もう本格的に付き合っちゃえばいいでしょう(笑)。
冬月さんのキャラがなんかいい。素直じゃないんだけど、夏目くんと話しているうちにわりとその気になってしまうあたりが、かわいらしいと感じる。

女の子定食
やたこ
商業誌作品再録本。
商業で掲載された回数は少なかったが、定食屋さんという作品舞台のアイデアや、女の子にしかサービスできない女主人・結菜とその友人・春香というキャラクターはよかったと思うのだけれど。
2回目の掲載で登場した、男の娘風なひなたを女の子と勘違いしてサービスしてしまう結菜、という展開がじつに面白い。描きおろしでさらに悪化(?)してしまう結菜もかっこいい。女の子は正義!

シュガーキューブ同盟
すこやかペンギン
主人公3人の苗字とタイトルが見事にもじられているのだが、いいアイデアだと感じる。
短い作品だが、3人のドタバタぶり(「ずん子」笑)と、キャラクターの「地に足がついている」感がたまらない。思わず読み入ってしまう作品。

12 5月

当然の安定感。師走冬子『うさぎのーと(3)』(芳文社刊)を読む

002
『うさぎのーと』3巻全特典集合。フレームに収めるのも一苦労(多すぎて)。

レビュー強化期間もとりあえずの最終回を迎えました。
最後に取り上げるのが、師走冬子先生の『うさぎのーと』3巻です。続刊ものです。
もちろん1巻から買って読んでいますが、3巻になっても勢いは変わらないと感じます。

とくに3巻では、作品のオチなどにシュールな味わいが増したのではないかと。
たとえば単行本98ページの「怪しい学校」なんてのは、笑える内容とオチでありますけれども、なにか江戸川乱歩や横溝正史の作品のような奇怪さをもかもし出しています。というか、袋小路先生は高邁な考えを持って袋を被っているのであって、半ば趣味のように(笑)みんなして被られても困ると思うのです(特に生徒が・笑)。
あと犬飼(弟)先生は、兄ラブなところとか、ラフな格好をするとヤのつく自由業的な印象が強まる教師(笑)という時点でシュールな存在だなあと。

シュールさでいうと、生徒たちの中でもくまりちゃんとか、ハニーこと針羽さんが、シュールさを加速させているように思います。
くまりちゃんは作品の当初からいつもシュールオチをかましてくれるキャラですが、ハニーさんは、3巻収録のサンタさん話でシュールキャラとして開花したように感じます。ハニーさんは大技系なので、連発はないし、このキャラが定着することもないと思いますが。

考えてみれば、タイトルロールなうさぎ先生自体が、みんなの期待と違う方向でオチを取ったり笑いを取ることが多いですし、4コマ作品としてはシュールな方向性に行きやすい作品なのでしょうか。

掲載誌がまんがタイムラブリーからまんがホームに移籍して、つむりたんこと片岡瞑くんの出番が減ったように感じられましたが、出るところ出るところでだいたい効いているので問題はないのでしょう。
そーたこと小鳥遊くんは、3巻で楽子ちゃんのほかにも想われる相手が増えまくりで…うらやましいかぎりです。カバー裏にまで…。
しかし、そんなそーたくんも、想う人はうさぎ先生なわけで、この多角関係はどうなるものやら…。

もちろんいつ終わるかはまだ分かりませんが、最後まで盛り上がって続いてほしい、そんな気持ちになる3巻です。
17 4月

彼女の思いはどこにある? 板倉梓『あかつきの教室(1)』(芳文社刊)を読む


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『少女カフェ(1)』に続いて、カラーイラストカード特典4点コンプリート。

ブックレビュー強化期間4連戦も後半に入ってしまいました。
3冊目は、2冊目と同じく板倉梓先生の作品。ご自身通算でも2冊目となる、『あかつきの教室(1)』です。

先に単行本が出ました『少女カフェ』とは異なり、こちらは芳文社「週刊漫画Times」誌に不定期連載されている、ストーリー漫画形式の作品です。
日本海に面した小さな町の中学校の理科教師・暁千夜子は、浜辺や山の中で見つかった動物の死体を集めては、理科準備室に教材として展示しているという、趣味とも職務ともつかないことをよくやっている風変わりな美人。
千夜子の周りには、彼女に想いを抱く同僚教師あり、彼女からさまざまなことを学んでいく生徒たちありと、他にもいろいろな人物がいますが、そんな人々への彼女の思いはどこへ行くのか…という作品です。

形式こそストーリー漫画形式なこの作品ですが、毎回必ず登場するのは千夜子先生だけ。彼女に想いを抱く同僚教師の橋本先生も毎回は登場せず、生徒たちですら2話以上登場した生徒が数少ないという構成で、一本のストーリーを持つ作品には見えないようにも感じさせます。
ではオムニバス形式か?というと、それともまた違います。単行本にまとまって、通しであらためて読んでみると、千夜子先生がなぜ動物の死体を集めているのか、という意味がおぼろげに見えてくるように思えます。
じつは、まだ単行本に納まっていない新しい回で、そこが見えてきたのかな?というところもあるのですが、そこは2巻に期待しましょう。

私がこの作品を読んで、作者(@wattstower)とのツイッターでのやり取りをしていて頭の中で具象化したのは、この作品が、暁千夜子という人物がハブ(中心)となって、彼女の周りにいるたくさんの人物一人ひとりが持っている物語を引き出していく作品なのではないか? というものでした。
そしてそこから、千夜子先生から向いている「思い」が引き出される場面もあり、橋本先生の千夜子先生への想いの行方を追ってやきもきするところもあったりと、暖かく穏やかな雰囲気で描かれているけれども、読んでいるほうはちょっと忙しいかも(笑)、的な後味の作品になっているように感じます。

この作品も、やはり板倉梓先生の描くキャラクターがまたすばらしいです。千夜子先生は言うに及ばず、橋本先生の抱く想いやそのモヤモヤぶりの描写が男性にはたまらなかったり。
『4限目 夢見る数学者』に登場する数学教師の幾島先生は、生徒を暖かく見守るその視線と、数学を究めることの激しさを両方持ち合わせているバランス感覚が絶妙です。
あと、『7時間目 雪の国』に登場する冬美さんがたまりません。
板倉梓作品ではこれまでお目にかかれなかった、すれからしのビッチキャラですが、「板倉さん、こういうキャラも描けるのか!」と初読のときは大変驚きました。
しかしそんなビッチキャラでも、心の中には純粋な感情を捨てられずに隠し持っている。そんなところが本当にたまらないのです。
この回は、その冬美さんに心弄ばれて心破れる「純白の少年」・春秋くんの存在と、その心の動きの描写も繊細かつ激しくて、すばらしいと感じました。

余談的なところでは、この作品と『少女カフェ』と両方読んでいると、この作品の千夜子先生と、『少女カフェ』に出てくる葉月さんの外見が似ていて(髪の分け方とか、おっぱいとかおっぱいとか)、もしかして中の人同じ(漫画的に言うところのスターシステム)?と思ってしまいます。作者さん的には違うようなのですが。

この作品は、おそらく読んでいる人ごとに思い入れる作品やキャラクターが大きく異なるのではないかと感じます。ですので一度読んでみてくださることを願っています。
連載は、掲載誌的に敷居が微妙に高いと感じる人もおられるでしょうから(週漫Timesも『茶柱倶楽部』あたりからちょっと変わってきましたけれども)、単行本で読めるようになった今がチャンス。おススメです!
11 4月

待望の初単行本! 板倉梓『少女カフェ(1)』(芳文社刊)を読む


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カラーイラストカード特典3店舗買いです。
今週、さらにもう一店舗増えます(のちほど写真更新します)。
(11/04/16)更新しました。4店舗コンプです。

 お疲れ様です(敬礼)。小笠原朋子先生の『パパ★Lv1』(竹書房刊)から始まったレビュー強化期間。
その2冊目となるのは、板倉梓先生の『少女カフェ(1)』です。
初単行本ですよ。同人誌だけでなく、商業でも4コマ誌を中心としたストーリー読みきりや、(流浪の)連載作品もあったのに。
ほんと、単行本が出るまでの壁って高いですよね。

そんな『少女カフェ』は、「まんがタイムラブリー」から「まんがタイムスペシャル」に移動して連載を続けている作品、ってこの作品もひとつところにいられないんですねえ。
お母さんを亡くした5歳の双子の娘さん・みおちゃんとつくしちゃんが、お父さんの一郎さんと一緒に、それまで夫婦で経営していたカフェを切り盛りするというお話です。
やりようによっては単調になりそうなモチーフを盛り上げているのは、やはりみおちゃんとつくしちゃんという5歳の可愛い双子の娘さんがカフェを切り盛りしていくというところと、毎年訪れる年中行事に少しの波乱を加えていく、板倉梓先生の話作りのうまさだと感じます。

そういえば今月同じ芳文社から1巻が刊行される、『あかつきの教室』も、主人公自身やその周りにいる生徒たちに訪れる波乱を、うまく物語化しているところが、単調に見えて何か違うところを毎回見せています。

『少女カフェ』に戻ると、みおちゃん&つくしちゃんは二卵性なのか、みおちゃんは一郎さんに、つくしちゃんはお母さんのマチコさんに似ていますが、それぞれの可愛さというか、よさがあります。
つくしちゃんの、自分たちの魅力でお店に来ているお客さんを「ロリコン」と言い切る口の悪さ(笑)とか、みおちゃんのドジっ娘属性とか。
みおちゃんのドジっ娘ぶりには、ああ、一郎さんの娘なんだなあと(笑)。

一郎さんは優しいお父さんなのに、娘さん二人(おもにつくしちゃん)に振り回されたり、つくしちゃんよりも経営マインドが薄いところとか、なにかが残念というか、ですねえ(笑)。
そんな残念なところが、作品的にはツッコミよりもボケキャラとしてかなり立っているところを見せてくれる理由でしょうか。
でもなにげに、いまでもモテてるのだから良いお父さんというか、いい男なのだと思います。

そしてこの作品では、脇を固めるキャラクターも優れています。
マチコさん・一郎さんの長い友人である葉月さんは、マチコさんより胸が大きくて(そこか)、一郎さんもなぜ彼女を選ばなかったのかと娘さんたちに聞かれる場面もありますが、おっぱいなんて関係ないんデスヨネー(棒読み)。
仕事が恋人とか言っちゃう、終わっている感(なにが)が漂う女性ですが、そこがいいと思います(笑)。
カフェの常連である、浪人生の宮嶋さんは、なにげに読者に人気のあるキャラクターらしいですけども、アイデアを考え付いたり良いことを言ったりする優れ者キャラなのに、地味なルックスなどのために優れ者感がなかなか見えないところが、噛みあってなくて良いなと。

あんまり書くと2巻以降に書くネタがなくなると嫌なので(笑)、このへんで。
特典云々よりも、内容で勝負できる作品。おススメです! 
25 3月

久しぶりの新刊!小笠原朋子『パパ★LV1』(竹書房刊)を読む

ほんとに、久しぶりの4コマ単行本レビューです。
今月は小笠原朋子先生の『パパ★Lv1』(竹書房刊)。
4月に板倉梓先生の『少女カフェ(1)』と『あかつきの教室(1)』(こちらはストーリーものですが)。
5月には師走冬子先生の『うさぎのーと(3)』(芳文社刊)
と、3ヶ月連続刊行がありますので、強化期間としてレビューを書いていきます。

さて、『パパ★Lv1』は、竹書房の「まんがライフオリジナル」で連載されておりました。
香芝景樹(けいき)さんが好きになった千代子(ちよこ)さんは、娘のつぐみちゃん(5歳)がいるお母さん。そして娘のぐみちゃんも景樹さんが大好き(異性として)!
こんなシチュエーションで、波乱が起きないわけがない、のが小笠原朋子作品の持ち味ですね(笑)。

前作ともいえる『ウチへ行こうよ!』(竹書房刊)とも近しいというか、鏡映しにしたようなシチュエーションですが、娘のぐみちゃんを5歳児にしたところがこの作品の肝ではないでしょうか。
当たり前ですが、子どもは感情を大人より激しくあらわすもの。そこが、漫画的にうまくいって、ノリにのっている作品になったと感じられます。
また、途中からぐみちゃんが、どんどんと「景樹×ぐみ」的妄想をたくましくしていく能力を身に付けていったので、その妄想をのぞき見ていくところで、ストーリーの良さの上に、読者に直球の笑いを呼び覚まさせていったところが、またこの作品の評価を上げていったのではないかと感じます。また、ぐみちゃんがかわいいので、周囲からは景樹さんの本当の狙いは…?なんて疑われちゃったりして(笑)。

でも、ラストに向かっては、やはり景樹さんと千代子さんにとっての一つの区切りともいえる「挙げていなかった結婚式」という大イベントに持っていく安定感も良いと思います。
描きおろしとなった結婚式では、眼鏡を外した千代子さんというレアバージョン(笑)が見られて眼福。
ぐみちゃんもあたらしい恋を見つけられてよかったと思います。

そしてこの作品でも、小笠原朋子先生のキャラ作りの上手さが光っています。子どもなぐみちゃんを除くと、基本線普通の人が多い作品なのですが、若さのせいか妙に熱さを感じる景樹さん。年の差に不安を隠せず、景樹さんの熱さにタジタジになりながらも景樹さんが大好きな千代子さん。登場は少なかったですが、千代子さんの兄である誠司さんもいい味出してました。そりゃあ、この一家の構図で、千代子さんが猛烈にアタックしたんだろうと思うのも無理はない気はします(笑)。

そして今回はゲストコーナーも充実。板倉梓先生、犬上すくね先生、おーはしるい先生、師走冬子先生と、竹書房各誌でお馴染みの方々のゲストが、「チョイえろ」をテーマにイラストや漫画を描いておられます。
というか、板倉梓先生と師走冬子先生が描かれた千代子さんは、おっぱい大きすぎるんじゃね?と思われるのですが(笑)、それがお二人の流儀なのでしょう(笑)。おっぱい。
双璧を形成してます。

今回ページ数も分厚いですし、竹書房では今月からコミックス紙質が変わったそうなので、よけいに分厚く感じられてズッシリ感が心地よい本になっています。
その分、値段も他の竹書房4コマコミックスより高めになっていますが(税込みだと780円になるかな?)、オススメです。
売れ行きがよければ、2ndシリーズも近いという噂ですし。
10 3月

COMITIA95 P&R投稿しました

今回は書いたのがギリギリだったので、4冊しか挙げられず…。
いつも読むサークルさんがコピー誌だったのもあるのですが(笑)。

『カフェらった!(2)』(いわしの甘露煮)
商業連載作品の再録本。(1)は商業単行本になったのだけど…
連載後半に当たるこの作品では、脇キャラたちの恋模様だったり、主人公の生活環境が掘り下げられたりと盛り上がる展開になり、メイド喫茶のかわいい女の子たちが動き回る展開がうまくまとめられている。それだけに、商業で刊行されなかったのは残念でもあるが…
ともあれ、まとめて読める形になったのは良かったと思う。待望していたので嬉しかった。

『バレンタインロマンス』(ムンチャイ)
バレンタインの時期だからこそ出せるドタバタ劇(笑)。
主人公・まゆが作るチョコレートを巡って、シスコン兄はもちろん、まゆを想う人(?)が心そわそわする。
その一方で、まゆが想う人はのほほんとしているのに最後には彼らしからぬ行動でビシッと決めてしまうあたりが、意外に感じつつも鮮やかな展開を作っている。

『俺×彼女05』(Senseism)
妻子に囲まれ幸せな家庭を築く教師が、教え子の女生徒に犯される。
教師を一途に想う女生徒の純粋さと邪悪さ、そして彼女が与える快感が教師を壊していく、その描写と展開に衝撃を受ける。
だが、壊れたことの「つけ」は必ず支払わなければならない。その支払方法…哀しい終焉。
読んでいて、作者が描く女生徒の純粋さと邪悪さの両面にとにかく惹きつけられてしまうし、壊れていく教師にも、同情とも共感とも何かが違う感情が芽生える。

『働く車。』(草壁正和)
警察で働く車の擬人化本。
それぞれの車の特徴を活かしたネタを用いたギャグ漫画に、思わず読み入ってしまう。
今回イラストだけだった車たちを描いた漫画作品も読んでみたいなあと。
27 2月

TOBI先生サイン会 in COMICZIN秋葉原店


今週は土日ともサイン会です。そして昨日と同じCOMICZIN秋葉原店さん。
今日はTOBI先生の『屋上姫(1)』(ソフトバンククリエイティブ刊)刊行記念サイン会です。

参加券配布日の2月11日は雪。かなり寒い日でしたがまあ何とか、という感じで。
当日は16時開始ということで、ちょっと暇をつぶすのに手間取りましたが(献血に行った・笑)、5分前に並べば問題ないのは良いですね。
あとCOMICZINさんでのサイン会は本名必須なのはいいのですが、漫画家さんによって漢字書きとひらがな書きで変わるので、名前を書くのが二度手間になるのは微妙だなあと思ったのですがどうでしょうか。

今回、私の名前に興味をもたれたのはTOBI先生ご本人ではなく、編集者さんでした(笑)。
説明をするのもいつものこと…(笑)。そういえば、昨日の佐野妙先生は、名前のことにはあまり興味がなかったのかも…最初から参加券に書く名前がひらがなだったせいもあるのでしょうが。

TOBI先生の作品には、人間くさいキャラというか、感情を深く掘り下げて描写したキャラが多いように感じます。この作品の主人公・屋上姫も心の中に色々と隠し持っていそうなところが…。

画像 023

そういえば、TOBI先生がサインを書かれるとき、いつも最後にサインを入れるようですが、忘れそうになってしまって慌てられるとか…。じつはドジッ子さんなのでしょうか?(笑)

TOBI先生、ソフトバンククリエイティブさん、そしてCOMICZINさん、本当にありがとうございます。
27 2月

佐野妙先生サイン会 in COMICZIN秋葉原店

さあ、津田沼での樹るう先生サイン会を終えて目指すは秋葉原。
総武線快速電車に乗れれば25分くらいで着くはずなのですが、14時台は電車のダイヤが悪くて、各駅停車に乗るほかなく、結局サイン会もそこそこに津田沼駅へ走ることに。駅近な書店で助かりましたが。

14時50分ぐらいに秋葉原へ無事に到着して、すぐに佐野妙先生のサイン会です。『森田さんは無口(3)』(竹書房刊)刊行記念。ちなみにこの日は両サイン会ともに限定版を買いました。2冊で4000円の出費は地味に痛い…(笑)。

佐野妙先生は初めて作品を読んだ時(他社で読んだ時ですが…2005年デビューでしたか?)から、この時代の4コマ界の「発見」の一人だと感じていました。
サイン会も待望してはいましたが、関東から見て遠方に在住されて(佐野妙先生いわく、「ほとんど静岡ですよ」とのことですが)、近年お子様が生まれたこともあって、難しいかなと思っていたところではあったので本当に開催が嬉しかったです。
予約の日は思わず舞い上がって早起きした挙句、1番を取るなど…。色々と面倒くさいですよね。

佐野妙先生は、森田さんのように無口なわけでもなく(笑)、むしろサインやイラストを描かれているときまでかなり話しかけて下さる方なので、上に書いたことなどもお話しすることができて、とても有意義な時間になりました。

画像 020

眼鏡の花ちゃん。ウェーブ髪の女性に惹かれます。複雑な家庭環境で、様々な感情を抱えつつも健気に生きているところにも惹かれます。サイコーですね。

今回は『森田さん』に出てくるキャラクターは描ける限り誰でもリクエストできたようですが(イカとか、イカとかも・笑)、森田父をリクエストした勇者はいないのかな?

帰り際には飴までお土産にいただきました。っていうか一点ものなのでなめる勇気が出ません(笑)。
画像 018

佐野妙先生、竹書房さん、COMICZINさんには本当に感謝感激です。本当にありがとうございます。

楠見らんま・おとこの娘×駄菓子4コマ単行本『いとをかし』2巻 5月27日(竹書房)発売です♪ 楠見らんま単行本『みちるダイナマイト!』1月25日発売☆
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非リア充集団がクラスメイトを女装させて彼女にしてみた|2012.11.26発売 パンなキッス3巻9/22発売!
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