師走冬子『うさぎのーと』
性懲りもなく、うさぎ先生は授業の空き時間に学校近くの「めろんベーカリー」へ行こうとしております。袋小路先生が初登場した時に被っていた袋のお店です。そのお目当ては、「限定いちごパイ」なのだそうですが、よほど魅力的なパンを売っているお店なのでしょう。そーたくんや楽子さんが必死に止めているのに学校を抜け出して行こうとするのですから。
でもたやすく行けるほど甘くはありません。犬飼(弟)先生がいるから。犬飼(弟)先生に見つかったうさぎ先生は、「実にな」ったそうです。むかし、『私は貝になりたい』というドラマがありましたが、うさぎ先生は実になっちゃいますから。とっつかまったうさぎ先生は、犬飼(弟)先生のアイアンクローを受けております…。犬飼(弟)先生も優しくないなぁ…。

でもうさぎ先生から「限定いちごパイ」の魅力を聞いて、自分がつくったものとどちらが美味しいかを比べるために、犬飼(弟)先生までめろんベーカリーに行くことに。そういうのを、「ミイラ取りがミイラに」って言うのですよ犬飼(弟)先生(笑)。
「めろんベーカリー」は、前回も1本だけ登場した片岡瞑(つむり)さんのおうちなのです。ところが、片岡さんの名前を聞いて犬飼(弟)先生はめずらしく取り乱しております。
逃げようとした犬飼(弟)先生の目の前に現れたのは、片岡さん本人。いまは授業中じゃないのか! と犬飼(弟)先生も、そして読む側も思っているのですが、そこはそれ。犬飼(兄)先生から外出許可をもらったということでは、犬飼(弟)先生もなにもいえません。

でもなんか私も読んでいて、片岡さんってすごくかわいいよなぁ、って思うわけですよ。
くるんとカーブした髪、赤らめた頬、そして醸しだされる「かわいい」オーラ。ええもうヤバいっす。
うさぎ先生もツッコミを入れてますが、犬飼(弟)先生も、自分では片岡さんのことを「苦手」と言っていますが、どうみても、上に書いた「3大要素」にあてられて、片岡さんを直視できないわ惚けてるわ、という感じです。これって犬飼(弟)先生は片岡さんのことを好きなんじゃないのか?
で、片岡さんの魅力とその凄さを語るうさぎ先生に、犬飼(弟)先生はなにかツッコミを入れたそうにしているのですが。
…「いつになったら片岡に男子用の制服を着ろと注意するんだ!?」。
は? なんですって?

ちょっ!片岡さんって、いわゆる「男の娘」なの!? これは、うっかりしてなくても女の子とだまされます。少なくとも、外見で男の子っぽい要素がまったくないですし。
そして黙ってなくても女の子です。読んだときの第一印象で、私の脳内での片岡さん声は釘宮理恵さん(アニメ『ひだまりスケッチ』の智花ちゃんぐらいしか知らないけど…)になってしまいました。

犬飼(弟)先生のツッコミにうさぎ先生は、「いいじゃないですか 似合ってる方で」と返してます。うんまあ、たしかに…。て言いくるめられちゃだめなんでしょうか!?
しかも片岡さんのお父さん(ベーカリーの店主さん)まで、「ウチの子が可愛すぎるばかりに!!!」って、確信犯かよ!?

ここまできちゃうと、パイが売り切れてたけど、片岡さんに理解のあるうさぎ先生のために、お父さんがパイをもう一度焼いてくれた、とか、そういう感動エピソードも飛びかねません…。

まさか、片岡さんが最強(最凶?)の男の娘だったなんて。
しかも、犬飼(兄)先生ひとすじ(あれ?)のはずの犬飼(弟)先生までもが惚けるかわいさって、すごすぎます。
でも、片岡さんは犬飼(弟)先生のことが好きなわけでもないんですよね? あるいは好きなのでしょうか? もし前者なら、「魔性の女」もとい「魔性の男」ですね。
読んでいる私も、今回は片岡さんにすっ転びそうです。片岡さんならべつに男の子でもいいなぁと…(まあいろいろとセルフでツッコミを入れたいことが)。
ほんとに危険な男の子ですね。
まあほんとに、今回は凄すぎるとしか言いようがありません。

テンヤ『先生はお兄ちゃん。』
4月です。進級の季節。まゆちゃんたちは2年生になりました。まゆちゃんと兄はわざわざあらたまった紹介までされていますが、なにか変わるわけでもありません。ええまったく。
というか、まゆちゃんがびっくりしてどうするのか…(笑)。
でも2年生というのは、基本的にそれほど特有のイベントがあるわけでもないからなあ。いろいろと大変な一年(作品中時間で)になるのでしょうか。
そしてバンチョーこと番町くんもかわらず。ってあなた先月まで3年生でしたっけ? 
…卒業できなかったそうで。病弱なわけでもないのに、自身の粗忽さと、運の悪さ(これ重要)がために入退院を繰り返したための留年。ともかく、これからも1年間出番があるということで作品的には良かったのでしょうか?(笑)

上にも書いた点、兄に言わせると「一番高校生活を満喫できる学年」となるのだそうです。そういや、私の中学・高校時代もおんなじことを言っていた教師がいたような。よく言われることなのですね。でもまゆちゃん誕生以降、兄のカレンダーはまゆちゃんだけを記録しているので…、そのスピーチもあまり意味がないです。
そしてまゆちゃんと月子先生。まゆちゃんは1年次に続いて2年生でも保健委員です。あ、そういえば毎度毎度まゆちゃんが保健室に行っていたのはそういう理由もあるのですよね。ですが月子先生もまゆちゃんがいないと…、なのです。仕事が滞るレベルじゃないのかこの頼り方は(笑)。
進級しても、いつも相応に見られないまゆちゃん。ここはあえて先輩風を吹かしてみるのはどうでしょう? かってに追い風を吹かせてくれる、兄という存在もいるわけですし…。

読書が趣味のまゆちゃん。やはり学校の図書室にも行くのですね。で、なぜかピョコたんのレアな絵本が置いてあるのです。でも高いところに置いてあるからまゆちゃんでは取れません。
そこに現れた図書委員?の少年(いまのところ名前がわからないので「少年」で)が、踏み台でさっそうと本棚から絵本を取ってくれます。…踏み台に気づかなかったというまゆちゃんですが、もしかしたら踏み台があっても届かなかったかも。そう考えると彼に任せてよかったのだと思います。
絵本に描かれたピョコたんの違いにきづく少年。そんな少年に、「あんたいいとこに目をつけたね!!」とばかりにピョコたんトークを矢継ぎ早に展開するまゆちゃん。ふつうは引かれてしまって、しゃべるのを後悔してしまうようですが、少年は素直に聞いてくれています。彼はよっぽど素直なのか、それともまゆちゃんと気が合うのか。
そんな少年ですが、桜木先生の妹だということは気づいていましたが、まゆちゃんのことは小学生と勘違いしていたそうです。なんで高校の図書室に小学生がいると思うのか(笑)。
まゆちゃんが見つけたレアな絵本は、高校に寄贈された本だったのだそうです。ピョコたんに関わった関係者が、まゆちゃんたちの通う学校にいるのだとか。それはまゆちゃんにとってすごい奇遇ですね。
それを伝えた少年は、風のように去っていたのでした。「初めて会った感じしなかったな…」、というまゆちゃんですが。もしかして、前号で登場したピョコたんの中のひとって…?
そうしたら、あのピョコたんも本物(何をもって本物かはわからないけれど【笑】)なのかも。

最後の締めは兄です。まゆちゃんいわく、「どっからわいてきた…」。って、まるでゾンビかなんかのような言われようですね。
ふつうに、「まゆの気配感じてv」とか言う兄もちょっと人間離れしてますけれども(笑)。兄の「ねぐせ」は、なにげにチャームポイントです。一見、「アホ毛」にも見えなくないですが…。

続く作品ものちほど