テンヤ『先生はお兄ちゃん。』
まゆちゃん達の学校でも打ち水です。最近は水で地面を冷やすことが温暖化対策になるために、見直されつつあるようですが。
とりあえず兄よ、きみの脳内にあるその光景は「水浴び」だ。そしてそのまゆちゃん、だれ?(笑) そんなまゆちゃんは、現実上のどこにもいない。
というかまじめにツッコミを入れると、友人Aさんといっしょのときでもそういうまゆちゃんにはならないんだから…。
「脳内妹」というか、幻の女ならぬ、「幻の妹」ですな。
打ち水を始めても、水を撒く一本のひしゃくをふたりで持とうとしたり、あげく「ケーキ入刀みたいだね【はーと】」とか…。兄の脳には、妹のまゆちゃんはおろか誰もついていけないぜ…。

水鉄砲。使い方をうまくすれば、ひしゃくよりも遠距離に飛ばすこともできそうで良いアイデアに思えるのですが。水を体にかけていたのでは温暖化対策にはならないです…。

そんなところにあらわれたバケツ怪人、じゃなかったバケツをかぶったバンチョーこと番町くんがひさしぶりの登場です。「転んだ拍子に(水の入ったバケツに)頭つっこん」だそうですが、このひとはほんとにそういうアクシデントからは離れられないな。
ずぶぬれになったバンチョーくんに、まゆちゃんはやさしくタオルを差し出そうとするのですが、兄がそんなことを許すわけないですわね(笑)。首でも絞めるんじゃないかといわんばかりの勢いで拭いてますが、そんなことしてるとバンチョーくんまた怪我するぞ。
そして目ざとく、バンチョーくんが手にケガをしているの見ると、まゆちゃんからバンチョーくんを引き離しにかかるわけです。こういうことには頭の回転が速い兄。
…うそ。兄は常に頭の回転が速い男なのですよきっと。マズイのはその回転の速さを、専らまゆちゃんのことに使っているということだ。
まゆちゃんは若干、兄の頭の回転の速さについていってないようです。友人Aさんのほうが気づいているようですが。兄は「弟も欲しい」のではないですけれども、精神的にはまゆちゃんのほうが「姉」になりかねないときがあるからなあ。

そしてまた現れた何か。それは「水たまくん」です。この校内打ち水のマスコットキャラです。けして演劇部の蒼井空(そら)センパイではありませぬ(笑)。
「はるか遠く水星からやってきた」という設定(?)ですが、水星には水がないし。そもそも水星のほうが温暖化した地球をもはるかに超える灼熱地獄です。だけどまゆちゃんはじめ、みなさん信じてる? ノリが良いんじゃなくて?

バンチョーくんを保健室に連れていった(というより隔離…)兄。
あとは月子先生に任せようと思ったようですが、バンチョーくんと月子先生のふたりきりになるのがイヤなようで。あれ?
…独占欲が強いねえ、兄は。

打ち水が成功した学校。でも、水たまくん(not蒼井センパイ)はうだるような暑さに…。というか暑い中で着ぐるみって。夏休みのヒーローショーで死にかける演劇青年というのは、その世界での武勇談として有名ですからねえ。そりゃあ死ぬわ…。

師走冬子『うさぎのーと』8月7日コミックス第1巻発売
いつも元気なうさぎ先生。生徒たちは期末テストの期間中で大変なようですが。そんなときも元気なうさぎ先生は、KY、っていうべきなのか?
そんなうさぎ先生が受け持つ生物のテストで赤点を取ると、生物室で補習を受けられるという特別な(?)計らいが。ホルマリンくさいところで授業を受けるのは私も嫌だなあ(笑)。
夏休みもうさぎ先生の授業を受けたい小鳥遊くんは、「満点を取って補修にも出る」というたくらみを持っているようですが。まあ、満点とっても補習に出るのは別に止められることじゃないからいいんでないかと。むしろ小鳥遊くんが補習授業を教えても? 楽子さんが喜んで赤点とりそうだ…。

テストに一生懸命な生徒たちのために「応援ソング」を作ろう、と思い立つうさぎ先生。そしてその歌詞は、音楽教師の華成亜月(カナリアズキ)先生も認める「呪いソング」だった! 
…歌詞の一部を読んで思ったのですが、うさぎ先生はなにかがズレているとしか思えません。そもそもテストのときに「応援ソング」を作ろうとか思いつく時点でズレてるんだ、とかいうのは無しの方向で。華成先生も止めてよ(笑)。呪ってどうする。

教え方がうまい針羽さん(ハニー)。彼女は家業のお医者さんを継ぐのが夢なのだそうです。そして、つむりたんは看護師のお仕事をやってみたいと、興味を持っているのだとか。たしかにそうなると、ハニーさんとこの病院に勤めるのが、いろいろな理由から安全そうですね。ハニーさんが男子のみんなから応援されるのも、わかります(笑)。

「将来の夢」がもてない小鳥遊くんは、そんな話を避けて屋上に。で屋上に隠れていたうさぎ先生と鉢合わせるわけだ。「隠密活動」とか口に出している時点でそれがもう隠密活動ではないことは、うさぎ先生もわかってないでしょう。
華成先生が作った曲が難しくて歌えないうさぎ先生にアドバイスする小鳥遊くん。そういう才能もあるのか…。「将来の夢」っていうのは、そういった才能をどう活かすか、ということを考えることでもいいと思います。
でもそんな小鳥遊くんでも、うさぎ先生が作った詞は「呪いソング」としか思えないらしい(笑)。まあ、あの歌詞じゃあねえ。
なにより、呪いソング、というかその悲壮感はどこの軍歌だっていうね(笑)。そんなもの日々歌われたら、勝てるものも勝てやしねえ(禁句)。

続く作品ものちほど