前日設営から一夜明けて。びみょーに今日もあいにくのお天気でしたが、コミティア85に行ってきました。
昨年夏のコミティアと同じく「夏コミの翌週」ということで、来場者はGWの前回よりぐっと少なめ。参加サークル数もぐっと少ないですが…。
でもその分、ゆったり回れるのが夏コミティアの利点です。

前日設営でいただいたティアズマガジンをチェックして(コミティアだと、ひととおり全サークルカットをチェックします)、今回最初に驚いたのが、森井ケンシロウさん(も15「森井ケンシロウ」)がサークル参加されていることでした。「くらオリ」で、徹底的なワンパターンとシュールレアリスムを極めた4コマ『さかな&ねこ』を連載されている、あの方です。あれは読んでいるうちにくせになりますね。
今回出された同人誌『トンチキ&グレミーオ』のメイン作品(タイトル同名)は、猫2匹のドツキ漫才的なギャグ4コマ。『さかな&ねこ』よりもシュールな部分は薄いです。そのぶん、『さかねこ』のシュールなところが好きな私は物足りなさもありますが。でも報われないボケ役のグレミーオは好きです。
そして『さかねこ』のシュールさは、ゲストされた作家さんの作品で補われます。
so-shiさんの作品は、『さかねこ』の擬人化(?)でショタっぽくちょい萌え系で、でもシュールな部分はそのままなので、ホラーまんがになりかねないところです(笑)。でもこの雰囲気は良い。
吉田仲良さんの作品は、so-shiさんとは逆に『さかねこ』の世界をさらに動物化(?)することで、シュールレアリスムを深めています。これはほんとに、「笑い」よりも怖さが先にくる面白さです。
むんこさんの作品は、ねこが化け猫なのですね。メメ子さんを食っちまう(「eat」という意味で)とは。

会場でサークルスペースをまわって(今回も全部まわりました)びっくりしたのは、カネコマサルさん(合同サークルだったので、サークルナンバーをチェックできず…)の個人誌があったこと。「まんがタイムきららキャラット」で連載されている『ふら・ふろ』のもつシュールさ、というか「ボケとボケ」的なふたりのコントが好きなので。
「ですま・夏」は昨年出されたご本のようです。コンビニを舞台に、『ふら・ふろ』と同じく、ふたりの主人公がボケまくる作品なのですが、シュールな部分としてはこちらのほうが凄味があります。というか全編ツッコミ通しにできるギャグは…。このシュールさが合う人には、1ページで1回以上笑えることを保証します。

もひとつびっくりしたのは、田川ちょこさん(も08a「チョコチ」)の個人誌を読めたこと。「まんがタイムジャンボ」では『ひかるファンファーレ』を連載されていますが、最近のラブコメ(的)展開がはまってきつつあるのではないかと思います。
今回のご本は「初オリジナルジャンル同人誌」とのことですが、こちらは完全ラブコメ。ひと味違った「年の差設定」付きラブコメですが、この設定、犯罪っぽくないでしょうか?(笑)


さて先週の夏コミでは購入を諦めた小笠原朋子さん&深森あきさん(さ01b「渚宮」)の個人再録誌をようやく購入できました。
小笠原さんの再録誌「僕は君のもの」の感想はすぐ上に。
小笠原さんには、『僕君』に出てくるみちるさん(ほとんど読んだことがない作品でも、彼女の存在だけは覚えていた)のイラストまで入れてサインをお願いしてしまいました。無理を言ってしまってすみません。
そして先週買わせていただいた個人誌「01」の感想もひとこと言わせていただきました(「01」の詳しい感想はこちら)が、『小栗くんと小椋さん』は同人誌にはもったいない作品です! なんて生意気なことを言ってしまって…。
でも『僕君』についても「01」についても、いろいろと興味深いお話をうかがうことができてよかったです。
小笠原さんの個人誌「02」(仮称?)も、早ければ11月のコミティア86で発行される予定とのことですので、『栗椋』の続きもあればいいな、と期待しています。でもほんとに、『栗椋』は味わい深い面白さを持つ作品だと思います。
コミティアの「プッシュ&レビュー」に、この作品で初めて投稿しようと思いましたから。
会場では言いそびれましたが、同じく「01」に描かれた『Hiスクラップ!!』のアフターストーリーもうれしいですね。再録だけでないこういうところが、同人誌と商業誌ののいい関係でもあると思います。


「無理を言って」つながりでいうと、北河遊哉(松本ミトヒ。)さん(あ24a「T-NORTH」)のところでは、夏コミで買えなかった新刊&今回の新刊を買わせていただいて、持参した『メガミのカゴ(1)』にサインを入れていただきました。そういえば、コミティアでは自作であれば商業誌も販売できるのです。スペースの机の上にも『メガミのカゴ(1)』があったのですが、売り物ですよね?(と思ったら机の上にあったのは「見本」だったようです)
じつは23日にツタヤ亀有店の「まんがタイムきららコミックスフェア」に行った(秋葉原でのmarbleのイベントから、ビッグサイトでの前日設営に向かう前の夕方に行った)のですが、サインが入っていると勘違いして4冊目を購入した(すでにほとんどのサイン本がなくなっていたようです)ので、そのリベンジをさせていただきました。北河さんがお暇そうなときを見計らって行ったのですが、北河さんご本人にはいい迷惑だったかも?(笑)
でもコミティアで、以前購入していて一時離れていた北河さんのご本と再会し、そうしたら作品が「まんがタイムきららフォワード」に載りはじめてあれよあれよと連載化・単行本化と進んで、最初は同人誌にサインをいただくつもりが、もうここまできたらコミックスが出るまでサインをいただくのは待とうと待っていた甲斐があったというものです。
というか、今回の新刊「嫌煙家Petit」をいま読んだのですが、『メガミのカゴ(1)』のセルフパロディに思わず吹きました。
ところで、サインをいただくときにちょっとお話をさせていただいたのですが、書店に出されたサイン本にはすべて同じひとりのキャラが描かれているそうです。思わず「明美さんじゃないんすか?」と叫んでしまった(誇張)のですが、イラストを入れるのに使う「手数の差」でそうなったとのこと。かなり多目の冊数にサインを入れられたとのことですので(冊数も小耳に挟んだように思いますが伏せときます)。
あと、コミケやコミティアの会場でもサインをいただくことはできますが、いただけるのはサインのみということで、キャラクターのイラスト等は手数&時間的に入れられないようです。これからのイベント等でサインをお願いされる方はご注意を。


さてコミティアに限らず、同人界では擬人化が流行っておりますが、紙端国体劇場さん(そ01)の首都圏鉄道擬人化本を再び購入。6月に出されたのが「メトロ副都心線本」。そうですか。あの時期はネタには事欠かなかったですものね副都心線。さすがです。副都心線がわりと「チャらい」系キャラなのが意外でした。もうちょっと真面目なイメージのキャラかと思っていたのですが。まあでも今のところは通勤よりも遊びで使われるイメージが多いのでそういうところなのかもしれません。

擬人化といえば、「企業擬人化」というご本を見つけてしまったのですが(ふ07「CUSUM」)、ネタ(というか実際の出来事が多いのですが)をきっちり煮つめて作っている印象で面白いです。キャラもみんなかわいいし(全員ボーイズだけど【爆】)。
なんというか、良い感じの「間」を持っている雰囲気があって良いと思います。

さらに4コマネタでは、神戸市消防局広報誌に連載中の4コマまんが再録誌というのがあって購入しました(め15b「HACHOPINA倶楽部」)。
『それゆけ!ほむらくん』と題されたこの4コマ作品。
主人公である、ほむらくんのキャラが良いです。彼が発するオヤジ(?)ギャグはサムいけど(笑)。マスクをするネタでわかるのですが、顔がリアルにデカいという設定なのですねほむらくんは。
だとしたらデカすぎるんじゃ…(笑)。酸素マスクとかもつけるのが大変だろうに。


それでは次回、11月16日のコミティア86(東京ビッグサイト東1ホール予定)を楽しみに待ちましょうか。