ねこまった!未収録(女の子パヤパヤ)
 人語を喋る猫、猫又が起こす騒動を中心に描いた作品。
「騒動」を描くからギャグに偏るかと思ったけれど、しみじみと読ませる叙情的なところもあり、離れ離れになった飼い主の主人公と猫又が再会するラストに感動した。
猫又のぶさ可愛さと、おっさん喋りがとてもいいキャラクターになっていると感じます。

Welcome!つぼみ園 FINAL(るいまる)
魅力的に作られたキャラクターは、大人も子供もみんな元気で明るくて、ときどき悩みもあるけれど、ポジティブに駆けまわっているところがこの作品の魅力です。
読むと心が明るくなります。

でもくらの糸場2(まるちぷるCAFE)
このシリーズの前作は、大正時代を描いているのになんかとてもSFな作品でしたが、今回はSFからはすこし離れた描き方をしている。
リアルな日常描写と、序盤から読者をグイグイと引き込むような展開づくりに魅力を感じました。

地味で上等なんですが。(くろみや別館) 
作者は図らずも、社会人としての「急場のしのぎ方」を指南してくれているような気がする今回の作品。
「耐え方」についての描写は、ああそういう考え方もあるなあと思わされるところ。
ただし真似をしてもうまくいくとは限りません。

まめもち(妄文とりはる社)
不可解な時代設定に不可解なキャラクター設定…。シュールです。
そんな背景から生まれたギャグが笑えます。バカっぽいとも言う。でもそれでいい。

アンダー・ザ・ベッド(桃色蛙公司)
描線がかっこいいと感じたのが第一印象。
短編に、男と女の修羅場と濡れ場をきっちり描き込める作者の手腕に惹きこまれた。妻を寝取られた男の、胃にズシっと来るような、そして性的に興奮してもいるネガティブな情念が感じられる。